ゲーム概要
「Valheim」は、2021年2月2日にSteamの早期アクセス版がリリースされたサバイバルアクションゲームです。大きな特徴として、北欧神話やヴァイキング文化をモチーフにしたファンタジックな世界観と、キャラクターを強化する装備品のクラフト、強度や重心などリアルさを追求した建築システム、そして強大なボスたちとのバトルが挙げられます。なお本作は、最大10人でのオンラインマルチプレイに対応しています。(現在早期アクセス版のため、ゲーム中に未完成の部分がある点には注意が必要です。※2021年3月6日時点)
あらすじ
物語の舞台は世界樹から切り離された第10の世界「ヴァルヘイム」。はるか昔、最高神オーディンによって世界が統一されたとき、オーディンは敵たちをヴァルヘイムに追放しました。それから数百年もの時が経ち、宿敵たちがヴァルヘイムの中で生きながらえ、あまつさえ力を蓄えていたことを知ったオーディンは、人間界にワルキューレを送り込んで 戦死者たちの中から勇敢な者を選別しました。そうして選ばれた戦士である主人公は、ワタリガラスのフギンに導かれながらオーディンの宿敵たちを討伐することになります。
対応プラットフォーム
PC(Steam) ※2021年3月6日時点
マルチプレイ人数
最大10人(オンライン専用)
実況プレイ&解説動画
協力プレイ手順(オンラインマルチ)
本作は、ゲーム開始直後から協力プレイが可能です。
招待する側
- 「ゲームスタート」を選択します。
- 「新」を選択して新規キャラクターを作成します。
- キャラクリ完了後、キャラクター名を入力し、「完了」を選択します。
- 「スタート」を選択します。
- ワールド選択画面が表示されますので、「新」を選択して新規ワールドを作成します。
- 5文字以上のワールド名を入力します。
- 「完了」を選択します。
- 「サーバー起動」にチェックを入れます。
- 使用するサーバーパスワードを入力します(サーバーパスワードは、ワールドに招待したいプレイヤーさんにも共有してあげてください)。
- 「スタート」を選択することでゲームが開始されます。
招待される側
- 新規キャラクターを作成して「完了」を選択します。
- 「スタート」を選択します。
- ワールド選択画面が表示されたら、「ゲーム参加」のタブを選択します。
- ゲームにログイン中のフレンドのワールドがリストに表示されますので、参加したいワールドを選択します。
- 「接続」を選択します。
- 教えてもらったサーバーパスワードを入力することでワールドにログインできます。
- 合流できました!
初めてゲームをプレイする際の手順を記載しています。
レビュー
オススメする点
- 広大なファンタジーな世界を冒険できる
- リアリティのあるクラフト&建築システム
- 強敵とのやり応えのあるバトル
- 広大なファンタジーな世界を冒険できる
まず、世界がとてつもなく広大で、初めて全体マップを見たときには余りの広さに驚きました。そして、その時自分たちが活動していたエリアは世界全体から見ればめちゃめちゃ狭い範囲だったんだと気付かされました。

世界が広いぶん、移動が大変な本作。しかしゲームを進める内にできることがどんどん増えていき、やがて「ポータル」を設置できるようになります。「ポータル」は、ある場所に1つ、別の離れた場所にもう1つ置いてその2つを繋ぐことで互いの場所を行き来できるようにするテレポーターのような建築物で、これがあると移動の利便性が格段に上がり、探索がより一層捗るようになりました。ただし、ポータルは鉱石やインゴットといった特定アイテムを持っている時は利用できないという制約がありますので、「鉱脈の近くにポータルを設置して、ラクに素材集めができる!」なんてことはなく、結局のところは移動しながら色んなエリアに拠点を作り、堅実にコツコツと活動範囲を広げていく…と言うのが、本作の基本的な進め方となりそうです。

さて、そんな広大なフィールドを有するヴァルヘイム内には様々なエリアが存在します。ゲーム開始当初に訪れるのは比較的平和で明るい雰囲気の「草原」。そこから探索を進めていくことで、背の高い針葉樹に囲まれ昼間でも何処か暗く感じる「黒い森」や、不気味な泥水の中に巨大ヒルが潜む「沼」、厳しい寒さと狂暴な狼のいる「雪山」などに足を踏み入れることになると思います。エリアごとに気候や風土に特徴があり、例えば沼地はつねに雨が降っていたり、雪山ではプレイヤーが凍傷になりダメージを受けるといった風に 環境によって活動のしやすさに違いがあります。加えて、出現する敵や素材も異なるため移動する度に色んな場所を冒険している感じを味わえてとても良かったです。

- リアリティのある建築&クラフトシステム
本作の建築システムにおける特徴の一つが、そのシビアさ。例えばしっかり土台を作らないと強度が低いため、作ったそばから建造物が倒壊したり、壁や扉など建物の雨風に晒されている部分は放っておくとどんどん劣化してしまいます。ほかにも、焚き火の煙で窒息することがあるため住居の近くに焚き火を設置する際は空気の流れに気を付ける必要があるなど、リアリティのある建築が面白いです。その一方で、装備や建造物の修理には素材が不要だったり、建造物を解体すると素材が全て戻ってくるといったカジュアルな側面も併せ持っていて、配置の失敗などを恐れずに気軽に建築に挑戦できるところも良かったです。

拠点には「快適度」という概念があります。快適度が上がると 拠点内で休んだ際に付与される「休息済み」バフの効果時間が伸びるという利点があるため、良い建材を使ったり内装や施設を充実させたりと、拠点の改良を自然と目指しながらプレイできました。なお、本作には飢えや渇きといった生存に関わるステータスは存在しないので何も口にしなくても死ぬことはありませんが、食事をすると最大HP・最大スタミナ・HPの継続回復量が増加して格段と活動しやすくなります。ダンジョンやボスに挑む前には良いご飯を食べて力をつけると良さそうです。いろいろ素材を入手していくなかで料理のレシピが増えていったり、醸造したお酒を飲めば料理とは別枠のバフを付与したりと色々できるので、こういったサバイバル系ゲームで料理するのが好きな方は楽しめそうです。ちなみに木製ジョッキがあれば他プレイヤーと乾杯ができ、ヴァイキングになりきって遊べます!笑

- 強敵とのやり応えのあるバトル
最初は敵も弱く、普通に叩いてるだけで倒せる雑魚にしか遭遇しないため「このゲームのバトルは攻撃ボタン連打で大丈夫なんだな」と思ってしまいがちですが、2体目のボスあたりから唐突に本性を現してきます。そして、いつの間にかスタミナ管理とヒット&アウェイが基本のいわゆるソウルライクなバトルに変化しているのです。強敵に対応するため、我が家では2人で盾を持って向き合い、お互いに攻撃しあってジャストガードの練習をしました笑。そもそも1体目のボスがそこまで強くないので、2体目も同じような感じだろうとゆるく構えていたわけなんですが、動画にて気軽なピクニック気分で挑んだところ2人ともなすすべなくぼこぼこにされています。悔しすぎる…!とはいえ、クラフトや建築が上手く行きはじめてプレイヤーがゲームに慣れてきた頃合いに、次は凶悪ボスとのバトルでプレイヤーの心に火を点けてくるという展開の運び方はとにかくもう素晴らしすぎます。ゲーマー心を理解している。それに、「簡単には飽きさせないぜ!」という、制作チームの熱い心意気を感じます。なお、ボスを召喚する際に必要な供物はちょっとした謎解き要素になっていて、二人であれも違うこれも違うと色んなもの捧げて正解を探すのが面白かったです。

なお、特定のアクションをすることでそれに対応したスキルレベルが上がっていき、たとえば「走り」のスキルレベルを上げれば走ったときのスピードやスタミナ消費量が変化したり、「剣」のスキルを伸ばせば剣攻撃で与えるダメージが上がるといった感じで、やり込めばやり込むほどキャラクターがちゃんと強化されていくのが好印象でした。また、PvPダメージの有効・無効の切り替えがいつでもできるので乱戦時のフレンドリーファイアの心配をしなくていいところも良かったです。協力して戦うときは敵を引き付けて盾でジャストガードする役とその間に攻撃する役で役割分担することで安定しやすく、その戦法のおかげで全然歯が立たないかと思われたゴブリンのような魔物を倒すことができました!ただ、そのあと別のゴブリンが来て2人ともやられました。

注意する点
- 全体的に説明が少なめ
- デスペナルティが厳しい
- キャラクターの見た目にはこだわれない
- 全体的に説明が少なめ
物語の案内役としてワタリガラスのフギンが登場し、ゲーム序盤から中盤にかけてプレイヤーの行先を導いてくれたりお役立ち情報を教えてくれます。その演出は世界観を壊さずにチュートリアルが挟まれるような感じでとても良く、他のいきなり世界に放り出される系のゲームに比べてかなりとっつきやすさがあると感じました。しかしその一方で物語や世界観についての説明が少なく、ゲーム開始時にオープニングムービーがあるにはあるんですが それだけで内容を把握しようとするとちょっと難しく、早期アクセス版なので仕方ないところもあるとは思うのですが翻訳が直訳っぽいところがあり、余計に分かりづらかったです。また、フィールド各地に世界観を説明するような石碑(ルーン)はあるのですが内容が抽象的で、細かな設定や物語の解釈は基本的にプレイヤー側の考察に委ねるようなスタンスなのだという印象を受けました。選ばれし戦士である主人公の背景についてもあまり多くは語られず、ベッドで眠ったときに見る夢の内容から「過去にこんなことがあったのかな?」と推理できる程度です。情報が曖昧なことはプレイヤー自身に想像を促すという点ではとても素晴らしい演出であるものの、結局のところヴァルヘイムの秩序を守るぞ!という動機にはつながりにくく、没入感を低くしています。
- デスペナルティが厳しい
デスペナは「アイテム全ロスト」と「スキルレベル低下」の二つなのですが、正直キツイです…。私が戦闘苦手なせいでかなり頻繁に倒されてしまうため、なかなかスムーズに新天地開拓が進まないうえ、スキルレベルがどんどん下がって動画を撮り終わるころには弓レベル8になってました(撮影開始した時は30くらいだった)。デスペナが重めな方がマルチプレイ前提の本作のゲームバランス的には丁度良いのかもしれませんが、建築とクラフトを楽しみたい私のような農民プレイヤーにとっては厳しくて心が折れそうになるので、ワールドごとにちょっとした難易度調整ができたらもっと遊びやすくなるのではと思います。なお、連続で死亡すると神々の慈悲によってしばらくはスキルレベルが低下しなくなるバフが付くのですが これがめちゃめちゃありがたいです。また、死亡地点には墓標が立てられ、触るとドロップしたアイテムを回収できるほか、一定時間は「死体の走り」という状態になり死に辛くなるのも立て直しの際にありがたい救済措置でした(その状態でもあまりにダメージを受けすぎると死んでしまいますが…)。ただ、死亡地点の周辺には大体の場合死因を作った敵がうろついてるので、アイテム回収のために墓標に近寄った時に気付かれる→もう一回倒される までが我が家の一連の流れとなっています。
- キャラクターの見た目にはこだわれない
顔と体型はいじれず、カスタムできるのは性別・肌の色・髪型・髭のタイプ・髪の色くらいで、かなりキャラクリの範囲は狭いです。髪型の種類も多くなく、どう頑張っても顔・体型が同じせいで大体同じようなキャラになります泣。せっかくマルチプレイができるゲームなので、せめてもう少し自分のキャラクターの見た目に個性を持たせられるようにしてほしいです。
オンライン協力プレイの仕様
協力プレイの特徴
- ホスト不在時、ゲストはホストが建てたワールドにログインできません。
- ストーリーが進むのはホストのワールドのみです。
- スポーン地点を登録するには人数分のベッドが必要です。
- 同じ作業台で同時に作業できます。
- マップ画面から「他プレイヤーに表示」にチェックを入れるとプレイヤー位置がマップで確認できます。
協力プレイ環境
PC本体 | 2台 |
ソフト | 2本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かった費用
ソフト代 | 2050円×2本=4,100円 ※2021年3月6日時点 |
オンラインサービス | 不要 |
夫婦コメント&評価
夫コメント

価格が安く、容量も少ないため他のPCゲームに比べるとかなり気軽に遊べました。「PC用ゲームだから敷居が高そう…」と身構えずに、クラフトやサバイバル系が好きな色んな方にプレイしてほしいです。今後もアップデートが重ねられてどんどん改良されていくゲームだと思います。アップデートによるストーリーの補足や、新たなバイオームの追加、キャラカスタマイズ性の向上に期待したいです。オープンワールドやクラフト・建築、そしてやり応えあるバトルが好きな方におすすめします。
妻コメント

建築がかなりシビアですがそこが面白いです。風雨にさらされて劣化したり、焚き火から出る煙の流れを考えて窒息しないよう気をつけたり…考えることがいっぱいで忙しくて、楽しいです。ほかにも、畑を耕してにんじんを植えたり、野生動物をテイムして飼えたりするみたいです!価格がお手頃で、そこまで高スペックのパソコンじゃなくてもプレイできるので、すっごくオススメです。世界に住めるタイプのゲームです。