目次
ゲーム概要
『帰ってきた 魔界村』は2021年2月25日にNintendo Switch用のDLソフトが配信された横スクロールアクションゲームです。元祖死にゲーである『魔界村』シリーズの最新作としてリリースされた本作は、シリーズ通しての特徴である歯ごたえのある高難易度アクションとシンプルな操作性をしっかりと継承。さらにシリーズ初となるオフラインでの2人協力プレイに対応しています(※オンラインには対応していません)。
あらすじ
昔々の物語。あるところに、王国の騎士「アーサー」がいました。ある日アーサーが一休みしていると、彼を慕うプリンセスが会いに来ました。あたたかな日差しの中、穏やかな時を過ごす2人。しかし、その時突如として王宮を火の手が襲いました。そして黒い雲が瞬く間に国中を覆い、神木である「オービィの木」をも呑み込んでいきました。その上、一瞬を隙を突かれてプリンセスがさらわれてしまいます。彼女を救うため、鎧を身に纏ったアーサーは魔界へと走り出すのでした…。
対応プラットフォーム
Nintendo Switch / PlayStation4/ PC(Steam) ※2021年6月時点
プレイ人数
1~2人(オフラインのみ)
実況プレイ&解説動画
協力プレイ手順(おすそわけプレイ)※Switch
今作は、ゲーム開始直後から協力プレイが可能です。なお、2人で遊ぶために予めSwitch本体にコントローラーを二つ接続しておきます。
初めてゲームを遊ぶ時
- ゲームを開始します。
- 「New Game」を選択します。
- スロットを選んで新規セーブデータを作成します。
- 難易度選択画面が表示されますので、お好みで難易度を設定しましょう!
- プレイ人数の選択画面が表示されますので「2PLAYERS」を選択します。
- 遊びたいステージを選択し、Aボタンで決定します。
- ステージに突入すると、2Pの参加受付状態になっています。
- 2PコントローラーのAボタンを押すとキャラクターが現れて、協力プレイができるようになります。
続きからゲームを遊ぶ時
- ステージに突入後にコントローラーの+ボタン、または-ボタンを押してメニューを開き、2Pモードの設定をONに変更します。その後2PコントローラーのAボタンを押すと協力プレイが開始できます。
レビュー
オススメする点
- 2Pもしっかり活躍できる
- 歯応えのある高難易度アクション
- 難易度を選択できる
- 2Pもしっかり活躍できる
協力プレイ中は1Pがアーサーを、2Pはアーサーを守護する三人の個性的なご先祖さま「サンテンジー」を操作します。サンテンジーは任意で切り替えが可能で、バリアを張ったり、アーサーを持ち上げて運んだり、足場を作るといった三者三様の魔法でアーサーをサポートします。どのキャラも空中を浮遊しながら移動し、固有の魔法以外にもショット攻撃が可能で、雑魚に囲まれた時はもちろんボス戦の時にもダメージソースとして貢献できるのがとても良かったです。さらに、攻撃にも特徴があり、まっすぐ直線に攻撃するタイプ、上中下の3方向に放つタイプ、弧を描いて放射線状に飛んでいくタイプがあります。そのため、ボスの動きやフィールドの地形に合わせてサンテンジーを切り替えて攻撃するといった戦い方もできました。なお、魔法は一度使うとクールタイムが発生して少しの間使えなくなるほか、サンテンジー自体もダメージを受けると魂状態になってしまい暫く操作不能になります(何度でも復活は可能です)。サンテンジーにも当たり判定があることで「協力プレイ中はやりたい放題できる!」という感じにはなりづらく、2P側も楽しく緊張感を持ってサポートできました。また、そのおかげで何度も倒される苦労もクリアできた時の達成感も2人で共有できるところがよかったです。
- 歯応えのある高難易度アクション
あの伝説の死にゲーが本当に帰ってきました。障害物を避けるためジャンプすると上から敵が降って来て死亡…など、プレイヤーを妨害するためのタイミング合わせはまさしくプロの犯行。ほかにも、短時間で消えてしまう足場の上で大量の敵に追いかけられたり、動き回るドラゴンの背中から振り落とされないように空中で飛び移ったりと、どのステージにも一瞬たりとも気が抜けない緊張感がありました。基本的に初見殺しのようなギミックが多く、先に進むためにはかなりの苦戦を強いられます。ジャンプする位置ひとつ取っても、少しズレていると届かなかったり、進行方向への方向キー入力も合わせてジャンプしないと届かなかったりと、非常にシビア。ボス戦ともなると画面全体を使った猛攻を上手く躱しながら反撃しなければならないと言うマルチタスクを求められます。負けが重なると辛さのあまり、「私は何故こんな難しいゲームをプレイしているんだろう…」と自問自答してしまいました。ですが、苦労の先にあるクリアの達成感を一度味わってしまうともう…やめられないんだよな~(沼に入っていく音)。 倒されながらも敵やフィールドの配置を見極めていき、自分なりの戦い方を模索するのがとにかくクセになる楽しさで、クリア時の圧倒的な達成感もその中毒性に拍車をかけていると感じました。敵や障害物の配置を計算し尽くしてある鬼畜ステージのオンパレードなので、いわゆる「死にゲー」が好きな方にオススメしたいです。
- 難易度を選択できる
本作には四つの難易度が登場します。ミスしてもその場で復活できる「見習い騎士」、魔界村を初めてプレイする人向けの「若き騎士」、魔界村をプレイしたことがある人向けの「孤高の騎士」、そして、シリーズ伝統の高難易度なプレイ体験が楽しめる「伝説の騎士」が用意されています(※ただし、「見習い騎士」モードではゲームの全てを味わうことはできないようです)。難易度により敵の出現量や鎧の耐久力、ステージ中のチェックポイントの数も変化します。さらに、特定の条件を満たすことでゲットできる『魔時計』によってゲーム全体の速度調整が可能で、「通常速度なんて物足りないぜ!」と言う猛者たちは全ての脅威が加速した魔界で遊ぶことができます。一方、「若き騎士」と「見習い騎士」モードでのみ速度を落とせるようになっていて、そちらではじっくり慎重に攻略したりアクションの練習をすることもできました。ほかにも、魔法やスキルの解放・成長システムが登場し、アーサーを強化していくことが魔界を冒険する際の難易度にも関わってくるという印象を受けました。
注意する点
- とにかく難しい
- グロテスクな描写&敵
- とにかく難しい
数えきれないくらい死んでいるうちにどんどん心が折れて来るかも…。とにかく難しくて、チェックポイントまで辿り着くのすら毎回一苦労でした(チェックポイントに届く寸前で死んじゃうことがよくあって、もどかしいやらショックやらで悶えそうになります)。ボスも強すぎて初見では何が何だか分からない間にぼっこぼこにされて骨になります。魔界怖い。ただ、ボス戦で負け続けるとヒントが表示されてボスの特徴や倒し方を教えてくれたり、「あと少しだ!倒せると信じているぞ」みたいなテキストで励まし(?)てくれるのはありがたかったです。なお、「孤高の騎士」または「伝説の騎士」でプレイしていると、死亡後にリスタート地点を選ぶ際に「スタート地点から再開」にカーソルが合っているので、死亡後にボタンをそのまま連打しているとスタート地点まで戻ってしまいます。しかも、そこまでに記録されていたチェックポイントが全て上書きされて消えてしまいます。もうこんなの罠じゃん(泣)。ちなみに、「若き騎士」、「見習い騎士」でプレイしている時は、死亡後リスタート地点は「チェックポイントから」がデフォルトになっています。やっぱりわざとだよね…。
- グロテスクな描写&敵
敵に攻撃すると基本的に体液をまき散らしながら弾けるのがなかなかにグロいです。ほかにも上から消化液を吐いて来る敵がいたり、まるでそれ自体が生きているかのようにうねうね動く気味の悪いステージがあったりするので、グロテスクな表現が苦手な方は注意が必要です。また、虫っぽい見た目の敵がいるので虫嫌いな方は本当に気を付けてください。トラウマレベルで気持ち悪いです!(思い出すと鳥肌立つレベル…)
おすそわけプレイの仕様
協力プレイの特徴
- 1Pはアーサー、2Pは3人の守護者「サンテンジー」を使用。
- サンテンジーは倒されても復活可能。
- ただしアーサーが倒されるとサンテンジーも消えてしまう。
- サンテンジーは一人ひとりに特徴があり、使える魔法も違う。
- サンテンジーも敵やボスに攻撃できる。
協力プレイ環境
Nintendo Switch本体 | 1台 |
ソフト | 1本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かった費用
ソフト代 | 3,990円 ※2021年3月13日時点 |
オンラインサービス | Nintendo Switch Onlineに加入が不要 |
夫婦コメント&評価
夫コメント
「魔界村」と「大魔界村」、それぞれをモチーフにしたステージが登場するので、シリーズ経験者は懐かしさと同時に進化したグラフィックを堪能できると思います。それに加えて、初めて魔界村に挑戦するプレイヤー向けの難易度が用意されているため、そもそも死にゲーが初めてという方でもとっつきやすいと感じました。さらに本作にはオービィ集め・隠し部屋の探索、二周目からはステージ内容が変化し難易度がさらに上がる等々のやり込み要素があり、ステージ数自体は多くはないもののリプレイ性の高さが特徴的です。なお、ゲームを一度中断したあともチェックポイントから再開できるので、心が折れそうになったときは少し休憩を挟めるというのがゲーマー的に嬉しいポイントでした。
妻コメント
2Pはサポートキャラクターとしての参加にはなるんですが、「固有魔法でナビゲーションできる」「敵やボスに攻撃できる」といった、ゲーム進行における貢献度はとても高いところが良かったです。また、2Pキャラクターは何度でも復活できるとはいえ攻撃を食らうと暫く行動不能になるため、ギミックや敵を全て無視するといったゴリ押しプレイは難しく、そのおかげで緊張感を失うことなく協力プレイを楽しめました。そして、本作のグラフィックもゲームを魅力的なものにしています。絵本のように素朴で柔らかなタッチで描かれるオープニングとは裏腹に、アーサーが走り抜けるのは夥しい数の魔物が棲む邪悪な世界。そのギャップゆえの恐ろしさが「魔界村」というゲームの世界観を見事に演出していると感じました。