ゲーム概要
『ピクミン4』は、2023年7月21日に発売されたピクミンシリーズ最新作となるアクションアドベンチャーゲームです。本作の主な特徴として、新種のピクミンや宇宙犬オッチンといった新たな冒険の仲間が登場すること、シリーズ初の夜間探索が可能であること、シリーズ初登場のキャラクリ要素、そして前作とは異なる協力プレイシステムなどが挙げられます。
あらすじ
物語の舞台は、謎に包まれた未知の惑星。ある日、有名宇宙航海士のキャプテン・オリマーがとある惑星で消息を絶ちます。すぐにレスキュー隊が結成され、オリマーを救うために出発しますが、なんとそのレスキュー隊までもが行方不明に…。二重遭難という絶体絶命の危機に、新人隊員であるプレイヤーが立ち上がります。消えてしまった仲間たちとオリマーを救うため、不思議な惑星での大冒険が幕を開けます。
対応プラットフォーム
Nintendo Switch
※2023年8月1日時点
ストーリーモードのプレイ人数
おすそわけプレイ | 最大2人 |
実況プレイ&解説動画(生放送)
おすそわけプレイ手順
あらかじめ、Switch本体にコントローラーを2台認識させておくとスムーズに協力プレイを始められます。
→接続方法はこちら
最初から協力プレイができます。
- ゲームスタート画面で「+ボタン」を押して、オプション画面を開きます。
- 「ふたりで遊ぶ」を選択します。
- コントローラーを2台認識させます。
- 協力プレイが開始されます。
ゲーム開始後に協力プレイを始めたい場合、「ーボタン」を押してポーズメニューを開けば、上記と同様の手順で協力プレイを開始できます。
レビュー
オススメする点
- グラフィックやサウンドが進化を遂げており、オリジナリティの高い世界観での探索が面白い
- ダンドリバトルや夜間探索などの新要素が面白い
- 豊富なやり込み要素でクリア後もたっぷり遊べる
- グラフィックやサウンドが進化を遂げており、オリジナリティの高い世界観での探索が面白い
シリーズ通しての魅力でもあるオリジナリティの高い世界観が深掘りされた本作では、自然豊かな庭から誰かのお家のリビングや地下洞窟まで、多彩なエリアを探索することができます。また、前作に比べてグラフィックが進化していて、フィールドの景観だけでなくオブジェクトの質感もとても丁寧に表現されています。たとえばマスカットや桃といったフルーツ類は瑞々しい光沢や、産毛に包まれた柔らかそうな感触が想像できるほど作り込まれていて、とっても美味しそうですw 加えて場面に応じて切り替わる良質なBGMと環境音がピクミンの世界をより魅力的にしています。とくに夜間探索時は虫の声やフクロウの鳴き声が響く静かな環境音が、恐怖心をあおるようなBGMで徐々に危険に染まっていくような演出になっていて、とても緊張感がありました。


キャラクリシステムが搭載されたことで、ストーリーへの没入感が上がっています。なおキャラクターの名前や見た目は、特定のNPCの救助を成功させると後からでも変更可能になります。また、一日の終わりにはNPC隊員同士の会話が発生し、そこで本作の世界観やキャラクターたちの性格が捕捉されています。救助犬・オッチンや新種のピクミン、レスキュー隊のメンバーなど新しいキャラクターがたくさん登場する本作では、会話の中でホコタテ星やコッパイ星以外の惑星やそこに住む人々のことを知ることができるため、謎多き世界観と物語の考察がさらに広がって楽しいです。ちなみに、なんと確認した限りでは35日目まで会話内容に被り無しというこだわりのテキスト量となっています。

- ダンドリバトルや夜間探索などの新要素が面白い
ダンドリバトル
ダンドリバトルはNPCとの対戦ゲームで、制限時間内に集めたお宝のスコアが相手よりも高ければ勝ちです。ピクミンたちに指示を出して、バトルや運搬を効率よく進めていくのですが、対戦相手のピクミンからアイテムを横取りするといった妨害要素や、ランダムで選出される「プレミア品」を納品すれば高スコアが狙うことができるような要素もあり、とても戦略的なバトルとなっていて面白いです。

夜間探索
夜には、拠点を守る防衛バトルがあります。暗闇でも行動できるヒカリピクミンや囮になる拠点を適宜増やしながら戦っていくのですが、襲来する敵の量が多く、しかも様々な方向からやって来るため臨機応変な対応が求められてかなりのやりごたえがありました!夜間探索はバトルがメインのステージと言うこともあって2P の「エンゴ射撃」があると攻略が楽になり、協力プレイの恩恵を感じることができました。

アイテム開発や強化要素
資材を集めて開発したアイテムは装備でき、たとえば仕事を終えて暇になったピクミンを呼び集めることのできる「ヒマジン笛」や移動速度が速くなる「ダッシュブーツ」といった便利なものがあります。また、宇宙犬・オッチンのスキルは強化が可能で、「カイリキ」スキルをレベルMAXまで上げるとピクミン100匹分の力でお宝を運べるようになったりとどんどん探索効率が上がっていきます。さらに本作では時間を巻き戻す機能が実装されていて、ピクミンがたくさん倒されてしまった時など「やり直したい!」と思った時に少し前の状況に戻すことができます。便利なアイテムやスキル、そして「時間巻き戻し」機能によって過去作と比べてもプレイしやすくなっており、初めてピクミンシリーズをプレイする方やゲームに不慣れな方でも楽しめるよう工夫されていると感じました。
- 豊富なやり込み要素でクリア後もたっぷり遊べる
やり込み前提のゲーム設計になっていて、各エリアの調査率100%を目指したり、ダンドリバトルのプラチナメダルを目指したりすると長時間遊べます。また、救助対象のNPCも多く、お宝図鑑のコンプリートや原生生物図鑑のコンプリートなど、突き詰め始めるとキリが無いくらいです!お宝にはいろんな種類があるのですが、その中でもカテゴリ分けがされていて、たとえばフルーツの中でも「秋の果実」や「夏の果実」といった分類があります。カテゴリ内のオブジェクトを全て集めるとボーナススコアを獲得できることもあってコレクション心がくすぐられ、隅々まで探索を楽しむことができました。

オリマー遭難記
メインストーリーとは別に「オリマー遭難記」というサイドストーリーが用意されています。プレイヤーはオリマーを操作して、壊れてしまったドルフィン号を修復するために各マップで宇宙船のパーツを探します。15日以内にパーツを30個集めるのが目標となっています。

注意する点
- 特定の場面を除いて、2Pはサポート感が強い
- 強いボスや複雑なギミックなどはない
- メインストーリーはややボリューム不足
- 特定の場面を除いて、2Pはサポート感が強い
協力プレイには対応していますが、2Pはキャラクターではなくカーソルのみでの参加となっているため前作のような協力プレイシステムを期待するとがっかりしてしまう可能性があります。また、2Pのできる操作も、敵に石つぶてを投げる「エンゴ射撃」やアイテムの使用などサポートのみとなっています。そのためボス戦や夜間探索の防衛戦、大量の敵と戦うような場面では活躍できますが、敵をほとんど倒した後のステージ探索や視点が目まぐるしく変わって狙いが定めにくいダンドリバトルなどでは活躍しづらかったです。

- 強いボスや複雑なギミックはない
明確にボス戦だとわかるのがクリアまで数える程度しかなく、基本的には簡単です。複雑なギミックもなくサクサク進められると思います。そのため、やりごたえを求めると物足りなさを感じる可能性があります。特に協力プレイ中は2Pのエンゴ射撃を駆使することで本来なら手強いはずの敵でも完封できてしまうケースが多々あります。

- メインストーリーはややボリューム不足
ある程度の探索を楽しみながらのんびり進めてもストーリークリアまでは22時間でした。サクサクプレイの方なら、20時間を切れると思います。ステージ数は前作よりも1つ多い6ステージで、各ステージにはいくつか地下洞窟があったり夜間探索もできるのですが、もう少しボリュームが欲しいと感じました。

おすそわけプレイの仕様
協力プレイの特徴
- 2Pはカーソルのみの登場で、できる事はバトルやアイテム使用でのサポートのみ
- 2Pのエンゴ射撃で敵を倒したり、壁を破壊したり、埋まっているアイテムを掘り出したり、運搬中のピクミンを急かすことができる
- 2Pのアイテム使用で味方へのサポートや敵への妨害ができる
- エンゴ射撃でゲージが溜まる度に2Pがアイテムを取得できる
- 2Pにカメラ操作権限はないため視界がめまぐるしく移り変わるシーン(ダンドリバトルなど)ではエンゴ射撃がしづらくなる
- 2Pの取得したアイテム情報はゲームを終了する度にリセットされる(集め直しになる)
協力プレイ環境
Nintendo Switch本体 | 1台 |
ソフト | 1本 |
コントローラー | 2台 |
Joy-Con横持ち、Joy-Conグリップ、Nintendo Switch Proコントローラーに対応。
二人協力プレイに掛かる費用
ソフト代 | 5,600円 ※2023年8月1日時点 |
オンラインサービス | 不要 |
クリアタイム
約22時間
夫婦コメント&評価
夫コメント

最初から最後までおすそわけプレイで進める事はできるものの、2Pはサポート操作しかすることができないのでどうしても脇役・サポート役という色合いが強く、協力プレイを楽しむゲームとしては前作に比べて物足りないと感じました。一方で、ピクミンシリーズとして正統進化を遂げたゲーム体験はとても魅力的でした。新要素のダンドリバトル・夜間探索、新登場のオッチンの強化要素などがうまく相互作用し、特有のオリジナリティの高い世界観も相まって、シンプルなのに戦略性の高い探索とバトルを楽しめました。クリアまで22時間と、欲を言えばもう少しストーリーにボリュームが欲しかったですが、やり込み前提のゲームであるため図鑑埋めやサイドストーリーなどをプレイすればもっと遊べると思います。
妻コメント

ストーリークリアまではほぼ2Pとしてプレイしましたが、できるのがサポート操作ばかりでストーリーに直接関与できない脇役感が否めず、物足りない部分が多々あったため協力プレイ要素に期待して購入するならば本作よりも前作「ピクミン3DX」の方が正直オススメです。バトルではかなり遠くの敵まで攻撃でき、1Pに離れたところで待機してもらい2Pの射程を生かして完封できるボスなどもいたりして活躍できるのですが、敵を倒しきったステージでの探索は暇になったり、カメラの視点移動がめまぐるしい場面ではエイムどころではなくエンゴ射撃が困難になったりします。協力プレイを楽しむには、1P役と2P役を交代しながらプレイするなど工夫が必要だと思いました。なお、スタートメニューから1Pvs2Pでダンドリバトルのミニゲームをプレイできるのですが、そちらはかなり盛り上がりました!!