目次
ゲーム概要
『Hellpoint』とは、2020年7月31日に日本語対応したPC版ソフトが発売されたSFホラーアクションゲームです。物語の舞台は、はるか遠い未来。栄華を極めた宇宙ステーション「イリド・ノヴォ」はとある事件によってブラックホールの軌道に入ってしまいます。人々に見捨てられ無人化した宇宙ステーションはその後邪悪な宇宙の神々によって支配され、やがて恐ろしい怪物たちの住処となりました。プレイヤーは「オーサー」と呼ばれる存在によって送り込まれたクローン兵士として、事件の真相を明らかにすべく激しい戦いの中に身を投じることとなります。
対応プラットフォーム
PC(Steam、Epic Games) / Nintendo Switch / Xbox series X|S など
プレイ人数 ※Steam
オフラインマルチ(画面分割) | 2人 |
オンラインマルチ | 2人 |
実況プレイ&解説動画
協力プレイ手順(オフライン画面分割)※Steam
1P・2Pキャラクターはそれぞれ別のセーブデータを使用します。そのため、あらかじめオープニングムービーを見終わったセーブデータを二つ用意しておくことでゲーム開始直後からの画面分割プレイが可能です。
- まずは1Pコントローラーを操作し、「開始」を選択します。
- 「読み込み」を選択します。
- 1Pが使用するセーブデータを選択します。
- ローディング後にゲーム画面が表示されたら、2PコントローラーのOPTIONボタンを押します。
- すると画面下部にセーブデータ一覧が表示されるので、2Pが使用するセーブデータを選択します。
- ゲーム画面に2Pキャラクターが現れ、分割プレイを開始することができます!
レビュー
オススメする点
- 画面分割して二人だけで遊べる
- 画面分割して二人だけで遊べる
今作では、プレイヤーごとにセーブデータを作成しておけば、ゲーム開始直後から協力プレイ(オフラインでの画面分割プレイ)が始められます!また、協力プレイ中でも難易度は変わらないため「二人でプレイするせいで敵が強くなりすぎて勝てない・・・」なんて事もありませんでした。と言っても、キャラクターが死んでしまうと状況が厳しいものになるのはソロプレイ時と変わりありません。
>>蘇生システムについて
1Pが死亡した際は、蘇生ができません。例え2Pが生存していたとしても1Pが死亡したらゲームオーバーとなり、直前のチェックポイントまで強制的に飛ばされます(そして、そこまでに貯めていたアクシオン(レベルアップの際に必要な資産)を全て落としてしまいます)。この仕様により、お互いを蘇生し合いながら何度も敵に向かっていく、という「命のリレー」的な戦い方はできないようになっています。
一方、2Pが死亡した際は1Pの体力を大幅に消費することで蘇生ができます(このシステムが最初よく分からず、我が家の場合HPが減った状態で蘇生したせいで逆に1Pが死んでしまうことがありました…笑)。蘇生のモーションは長く、またHPの消費量も大きいので、ボス戦中に蘇生して戦況を立て直すのは今作の場合少し難しそうだと感じました。なお、2Pは死亡してもアクシオンを失うことはありません。
>>協力プレイ時のバトル連携
ステ振りだけでなく使い込む武器によってもキャラクターに個性を持たせることができる今作。たとえばHPの多い近接攻撃タイプや、エネルギーに特化した遠距離攻撃タイプなどプレイスタイルに合わせたキャラビルドが楽しめます。そして二人プレイ時には、「近接タイプが敵の注意を引きつけている間に遠距離タイプが背後から攻撃する」といった連携で戦ったり、敵が複数出現するときには各自が敵を受け持つなど プレイヤー同士で役割分担しながらのバトルが白熱しました。
ところで、今作におけるゲーム全体の大まかな流れは「探索」→「ボス戦に至るまでのギミック処理」→「ボス討伐」→「次のエリアに移動」の繰り返しがベースとなっています。ゲームが進行するにつれて探索エリアも広がっていき、マップが無いイリド・ノヴォの中では道に迷ってしまうことも…。ようやくボスの元に辿り着いたとしても、一撃のダメージが大きく危険なボスとの戦いに初見で勝つのは中々厳しいと感じました。我が家では立ちはだかるボスに圧倒され、再戦になることもしばしば。
怪物たちが闊歩する道中の探索、そして邪悪なボスとの戦闘は苦労を伴うものであることは確かです。しかしそれらを乗り越えた先にある勝利と、その達成感を分かち合えるのは協力プレイできるゲームの醍醐味であり、それこそが今作の面白さに繋がっていると感じました。
注意する点
- 2Pはサポートキャラ扱い
- 全体的に説明が少ない
- 2Pはサポートキャラ扱い
画面分割プレイへの対応が嬉しい一方、実際に二人でプレイする際に気になった部分がありましたのでまとめておきます。
>>1Pと2Pのストーリー進行度は同期されない
ずっと一緒に遊んでいても、ストーリーが進むのは1P側だけで、2P側のストーリーは進みません。2Pで遊んでいたデータをロードしたら、ゲームのスタート地点から何も進んでいませんでした…。なお、取得したアイテム・装備やレベルなどは記録されており、ちゃんとキャラクターに反映されます。
>>1Pと2Pのできることに差がある
装置に触れない、重要アイテムを拾えない、NPCに話しかけられないなど、2Pはストーリー進行に関わるアクションができないという制約があります。たとえば我が家の場合、探索中に2Pがギミックの周りに近付いても「調べる」などのインタラクトアイコンが表示されないため、そこには何もないと勘違いしてしまい、重要な装置の存在に気付かないまま暫く迷ってしまう、なんてことが実際に起こりました。あくまで「サポートキャラクター」である2Pにストーリーを進めるためのフラグ操作ができないのは仕方ないとしても、せめてギミックの存在を認識できたなら、その位置を1Pに教えるなどしてエリア探索中の協力プレイの幅が広がっていたのでは…と感じました。
- 全体的に説明が少ない
本作は、システム・ストーリーどちらについても、説明や解説が余り見受けられず 戸惑うことが多かったです。独自のシステムとしては「武器を使い込むことによって独自のスキルを習得すること」や、「体力回復アイテムの使用可能数は敵を攻撃することでチャージされる」、「リアルタイムで宇宙ステーションがブラックホールの軌道を周回しており、さまざまなランダムイベントが発生する」などが挙げられますが、これらに関してゲームからは「残された手記」のような形でしか情報を与えてもらえないため、プレイヤーがシステムを完全に把握するのはかなり難しいのではと感じました。折角のオリジナリティあふれるコンテンツも、説明が不足しているせいで理解が及ばず、楽しみきれない…というのは今作における最も残念かつ勿体無い部分です。
オフライン画面分割プレイの仕様
協力プレイ環境
PC本体 | 1台 |
ソフト | 1本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かった費用
ソフト代 | 3,580円 ※2020年8月23日時点 |
オンラインサービス | 不要 |
夫婦コメント&評価
夫コメント
詳細を確認できるマップが無く(表示方法がみつかりませんでした)、ゲームが進行するにつれて広くなる探索エリアで迷子になってしまいます…。説明も少ないため、我が家では武器の強化に失敗してしまい素材を無駄にしてしまったこともありました。プレイヤーが自分自身で試しながら色んな仕様を覚えていくタイプのゲームだと感じました。個人的には、コズミックホラーをテーマにした今作の世界観・設定が気に入っています。操作性が良くアクション性も高く世界観も面白いだけに、説明の少なさとストーリーの分かりづらさが勿体ないと感じました。
妻コメント
オンラインだけでなくオフラインでのマルチプレイにも対応しているため、カップルや友人同士だけで気兼ねなく遊べます。しかし、ゲームシステムに関する説明が全体的に少ないです。没入感を高めるためにあえてシステムやストーリーに関する説明などを省略しているのかもしれませんが、そのせいで「主人公の目的は何なのか」「今何をしているのか」「どうしてこの敵と戦っているのか?」などゲームの根幹となる部分を把握できないまま物語が進んでしまいます。また、基本的なアクションの操作についてもエリア内の壁に時折付着している手の跡を調べなければ確認できないため、もしかしたら終盤まで分からないままのアクションがあった…なんて事態も起こり得るかもしれません。しかしながらゲーム自体の独自性・世界観については魅力的な作品だと私は感じました。たとえば武器を使い込むことで得られる独自のスキルに加え、プレイスタイルに合わせた武器選びやキャラビルドが行えるのは面白かったです。インディーズということもあり、ゲームに慣れたプレイヤーを顧客として想定しているのだとは思うのですが、もう少しプレイヤーに寄り添うようなシステムならこの闇に包まれた宇宙ステーションをもっと楽しく、そして緊張感を持って探索できたのでは。