目次
ゲーム概要
『Tribes of Midgard』は2021年7月27日に発売された見下ろし視点のタワーディフェンス型サバイバルアクションRPGです。物語の舞台は北欧神話の世界・ミズガルズ。プレイヤーは世界の終焉であるラグナロクを食い止めるため、拠点の防備を固め、キャラクターの装備や能力を強化し、ヘルの眷属や霜の巨人といった侵略者との戦いに臨みます。侵略者たちは村の中心にある聖樹ユグドラシルの種を狙って村に襲来し、もしもユグドラシルの種を破壊されてしまうとゲームオーバーになります。
本作の主な特徴として、プレイする度にマップがランダム生成されるローグライク要素や、定期的に襲来する敵から砦を防衛するタワーディフェンス要素、それぞれ異なるスキルを持つ複数のクラスの中から1つを選択してキャラクターを育成するRPG要素が挙げられます。
なお本作は最大10人でのオンラインマルチプレイ(※PS Plusへの加入が必要)に対応しています。
対応プラットフォーム
PlayStation4 / PlayStation5 / PC(Steam) ※2021年9月4日時点
プレイ人数
最大10人(オンライン専用)
実況プレイ&解説動画(生放送)
協力プレイ手順(オンラインマルチ)※PS5
本作は、ゲーム開始直後からマルチプレイが可能です。
招待する側
- △ボタンを押してプレイヤー招待画面を開きます。
- フレンドリストを開きます。
- 招待したいフレンドにチェックを入れて、「招待」ボタンを押します。
- フレンドがグループに参加したのを確認したら、「ニューゲーム」を選択します。
- するとマッチメイキングの設定画面が表示されますので、「自分のグループのみ」に変更してから「開始」を選択します。
- フレンドのみでゲーム開始することができました!
招待される側
- 招待されたらコントローラーのPSボタンを単押ししてコントロールセンターを表示し、通知画面を開きます。
- 招待を選択して決定ボタンを押し、「グループに参加」を選択します。
サーガモードでの協力プレイのやり方を記載しています。
レビュー
オススメする点
- 手探り状態での攻略が楽しい!
- 仲間との共闘が白熱
- 徐々に緊張感の増すゲーム設計
- 手探り状態での攻略が楽しい!
本作にはチュートリアル自体はあるのですが、その内容は基本的な操作方法の説明くらいで、あまり詳しい事は教えて貰えません。そのため最初の内は分からないことだらけの状態でプレイせねばならず、攻略が難航することも…。我が家もその例に漏れず、開始後数日にして敵襲と霜の巨人の侵攻がダブルブッキングし、これでもかというくらい叩きのめされてゲームオーバー、という苦汁を舐めさせられました。
しかし、何度も挑戦を繰り返す中で装備や防衛設備の作り方を知り、効率的な立ち回りが段々掴めて来ます。そして全く歯が立たなかった1体目の霜の巨人をどうにか打ち倒せた時には、まだクリアしたわけでも無いのにメチャメチャ達成感を味わえました…笑! さらに、当初はたったの3日間だった生存日数がどんどん伸びていくなどバトル面以外でも目に見えて分かる変化があり、キャラクターだけでなくプレイヤー自身の成長も実感できました。
また、回復薬の作成に必要とする見たことも聞いたこともない素材をあれこれ探し回る内に、いつの間にやら新たなバイオームに到達していたり、しつこく追いかけてくる敵をどうにか倒して手に入れたアイテムが、実はより強い武器を作るための素材だったり。そうした小さな発見の積み重ねが、ゲームクリアという大きな目標の達成に繋がっていきます。プレイヤー自身で考えたり調べたり、そして実際にゲーム内での経験を積むことで理解が深まり出来る事が増えていく、というある種の開拓にも似た喜びを感じられるのが本作の魅力の一つだと思います。
>>ジャーナル
探索中に発見できる素材や生物、怪しい場所、霜の巨人(ボス)に至るまで、様々な情報がジャーナルから閲覧可能です。ジャーナルはゲーム内メニュー、またはスタート画面から確認でき、辞典を引くような感覚で知識を得ることができます。たとえばジャーナルから霜の巨人の持つ属性を確認しておき、それに対して有利な属性の武器を予め作っておいてから迎え撃つ、という様な使い方もできます。他にも、「ビフレスト」や「橋」といった、ゲーム進行に関わる怪しい場所についての記載もあり、自力攻略のおともとして役立ってくれます。
- 仲間との共闘が白熱
>>タワーディフェンス要素
ゲーム内時間は常に進んでいて、夜になる度に「ヘルの眷属」と呼ばれるモンスターたちの大群が村に襲来します。そのため夜までに各自が村に戻り、戦いの準備を整えます。たとえそれまでは離れて別々の場所を探索していても、時間になると自然とプレイヤーが集合し共闘するよう促すシステム設計が、タイトルにもある「Tribe(部族、家族、仲間)」らしい繋がりや一体感を感じさせてくれます。
なお、村には出入口が三か所あるため、そこからモンスターたちが侵入しないように夜明けまで戦うことになります。我が家は2人だけで防衛に挑戦したので、三か所を2人でぐるぐる回りながら戦う必要があったのですが…これがかなり忙しい!笑「こっち行くからそっちはお願いね」とか「強いやつが来たから助けて~~」というような感じでリアルで声を掛け合いながら村周辺をせかせかと動き回ってなんとか夜明けまで持ちこたえます。ですが本作は日数経過と共に夜の時間が長くなり、そして襲来するモンスターも強くなっていきます。正直ちょっとしんどい!!
しかし、そんな少人数プレイを助けてくれるのが防衛用設備です。本作では、素材とソウル(建築やアップグレード時に必要なコストのようなもの)を使うことで門や弓兵用やぐらの設置を行ったり、NPC村人のレベルを上げて戦闘に役立つようにしたりできます。特に弓兵砦は火力を補ってくれるのでかなり助かりました。ちなみに、もしも侵入を許してしまうとモンスターたちは村中央にあるユグドラシルを攻撃し始めます。対モンスターの攻撃ならばすぐにすぐ破壊されはしませんが、ユグドラシルの耐久値がゼロになるとゲームオーバーのため出来るだけ侵入させないようにしたいです。
>>霜の巨人の侵攻
一定期間ごとに現れる「霜の巨人」も、ゲーム攻略の上で大きな脅威となります。本記事の投稿時点では四種類の霜の巨人が登場しており、それぞれ炎・氷・嵐・闇の属性を持つ強敵です。ポップ後はユグドラシルの破壊を目指して徐々に進んできますが、霜の巨人の場合は他の雑魚モンスターとは段違いで火力・HPともに高いため、村で防衛戦を繰り広げるのはほぼ不可能でした…(ユグドラシルに近付かれると即破壊されてしまいます泣)。そのため、霜の巨人がどこにいるのか見つけ出し、仲間と共にこちらから出向いて討伐するのが一番手っ取り早いと思います。なお、どの霜の巨人にも攻撃パターンがあるため、それを見極めつつヒット&アウェイで戦っていきます。大型ボスに2人だけで斬りかかっていくのは中々に緊張感があって面白く、敵の範囲攻撃に当たって倒されてしまったり、そんなパートナーを蘇生するために近付いて自分も巻き添えを喰らったりとわーわーと騒がしい感じになったりするのも、協力プレイならではという感じで楽しめました。
>>クラスと装備
本作には現在8つのクラスが登場します(2021年9月4日時点)。最初から使えるのはウォリアーとレンジャーの二つだけですが、解放条件を満たすことで他のクラスも利用可能になります。クラスごとにそれぞれ特性スキルがあり、敵の注意を引き付けるスキルを覚えるタンクのようなクラスや、味方の体力を回復する効果を持つクラスも登場します。さらに、クラスごとに得意武器が設定されています。但し必ずしも得意武器しか装備できないのではなく、どのクラスになっても全ての武器種を装備できます。装備に関してですが現在使用できる武器は剣・オノ・ハンマー・弓の四種類、防具は頭・胴・腕・脚・足の五箇所に装備できます。装備品にはレアリティが設定されており、レア度が高いとより性能が良くなります。武器は種類やレア度に応じて使える固有スキルが違うので、とりあえず試しに色々作ってみるのもありかと思います。防具は装備することで守備力が上昇するほか、暑さや寒さといった気候やその他属性攻撃への耐性を上げることができます。
- 徐々に緊張感の増すゲーム設計
日数の経過に応じて夜の時間が長くなり、襲来する敵と霜の巨人が強化され、さらに気温が低下してどこにいても寒さでダメージを受けてしまいます。また、14日目以降はずっと夜の状態となり、村を常にモンスターが襲撃するようになります。したがって、それまでの間にサーガボス(ワールドのボス)を倒すことが本作のクリア条件です。
プレイヤーはタイムリミットが迫るなかで防衛戦をこなしたり霜の巨人を打ち倒したりしながら、世界を探索してサーガボスの居場所へとつながる橋を発見して修理し、そして村の掲示板クエストをクリアしたり、ワールドイベントを達成したり、世界のどこかにあるダンジョンを攻略して素材を集める必要があります。そしてそれらの素材を使ってとある装置を起動することでようやくサーガボスに挑戦できるようになります。こうして書いてみると、た……多忙すぎる…! そして実際めちゃめちゃ忙しいゲームなのですが、少人数でプレイするとそれがより顕著になります。プレイヤー人数に合わせてゲーム難易度の調整がなされているものの、2人だけでクリアするにはかなりの経験と慣れが必要そうだと感じました。ですが、だからこそクリアできたときの達成感は大きいと思います。
注意する点
- クリア条件が分かりにくい
- 建築の自由度が低い
- プレイ時間の確保が必要
- クリア条件が分かりにくい
クリア条件がはっきりと提示されていないため分かりづらいです。そのためゲーム開始当初は「とにかく生き延びればいいのかな?」と勘違いの末に村の防衛に力を入れ過ぎて探索が疎かになってしまい、その間に敵が強くなっていき結局ボコボコにされてゲームオーバーという空しすぎる流れを何度も経験しました…泣。「何も知らない状態」からの開始は新鮮なゲーム体験につながるものの、せめて達成すべき最終目標が示されなければ何をどう行動すればいいのかさえ分からずゲームが進展しません。たとえば村にナビゲーション用NPCなどを設置して、話しかけるとヒントをくれるといった風な方向性のアシストがあれば、もう少しとっつきやすかったのではと思います。
- 建築の自由度が低い
建築システムはあるのですが自由度はかなり低めです。作成できるパーツも多くなく、高所の宝箱を取ったり、高低差のある場所を行き来できるようにするための機能として用意されていて、村の外に自分用の拠点を作ったりする機能ではないみたいです。自分の作った柵や罠なんかを利用したタワーディフェンスを期待していたのですが…ちょっと残念です。
- プレイ時間の確保が必要
一度ゲームを開始すると常にゲーム内時間が進んでいくため、ずっと続けてプレイする必要があります。さらに夜になると敵が村を襲撃してきますし、徐々に夜の時間が長くなっていくのでほぼ手が離せません。そのため本作をプレイする際は長時間拘束される覚悟が必要です…!
オンライン協力プレイの仕様
協力プレイの特徴
- 倒れた味方を蘇生できる(HPが0になるまでの間のみ)
- 村のチェストにアイテムを入れるとプレイヤー全員で共有できる。
- 敵が落とす青い袋に入ったアイテムはプレイヤー全員が取得できる。
協力プレイ環境
PlayStation5本体 | 2台 |
ソフト | 2本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かった費用
ソフト代 | 2,420円×2本=4,840円 ※2021年9月4日時点 |
オンラインサービス | PS Plusに加入が必要 |
夫婦コメント&評価
夫コメント
各地の転移ゲートを解放していけばフィールドを素早く行ったり来たりできるようになったり、村のチェストは参加プレイヤー全員で共有可能で、持って帰った素材はどんどんチェストに入れていくとクラフト・建築の利便性があがります。最初はそれに気付かずプレイしていましたが気付いてからはかなりゲームの難易度が変わりました!とはいえ2人だけでクリアしようとするとかなりのやり込みと慣れが必要で、立ち回りを確立化させて役割分担をするのが重要だと感じました。シーズン制のゲームのため今後のアップデートにも期待したいと思います!
妻コメント
我が家の場合、サーガモード開始2日目で爆速ゲームオーバーになってしまうことも普通にあり、特にソロや少人数での攻略は慣れていないと難しいゲームだと感じました。全体的に説明があまり多くない・詳しくはないものの、プレイヤー自身で考えたり調べながら攻略するのが好きな方におすすめのゲームです。