PlayStation 5 Steam(パソコン) Xbox Series X|S

ワイルドハーツ

★★★★★
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ゲーム概要

『ワイルドハーツ』は、2023年2月17日に発売されたハンティングアクションゲームです。本作の主な特徴として、探索・バトルに役立つクラフト要素「からくり」、自然と融合し独自の進化を遂げた強敵「獣」、武器とからくりを組み合わせてのバトルが挙げられます。

なお本作は最大3人でのオンラインマルチプレイに対応しています(※マルチプレイの際はPS Plus等への加入が必要です)。

あらすじ

物語の舞台は中世の日本・あづまの国。かつて人が治めていたこの地は、今や獣の領域に呑みこまれようとしています。獣たちとの戦いを生業とする「獣狩り」であるプレイヤーは謎の技術”からくり” を駆使して、あづまの国の人々を守るための狩猟に挑むことになります。

対応プラットフォーム

PlayStation5 / Xbox Series X|S / PC(Steam、Epic Games)など
※2023年2月28日時点

異なるプラットフォーム間でのクロスプレイに対応しています(例:PS5とPCなど)。

プレイ人数

最大3人(オンラインのみ)

実況プレイ&解説動画(生放送)

協力プレイ手順(オンラインマルチ)※PS5

招待側

  • 龍脈からくり「焚き火」を調べて「オンラインプレイ」を選択します。
  • 「セッション作成」を選択します。
  • 検索対象を「フレンドのみ」に設定します(パスワードは設定してもしなくてもOKです!)。
  • 「作成」を選択します。
  • タッチパッドボタンを押してメニュー画面を開き、R2ボタンを押して「交流」→「フレンドリスト」の中からセッションに招待したいフレンドを選択します。
  • 「セッション招待」を選択します。
  • 「はい」を選択し、招待を送信します。

参加側

  • ゲームに招待されると画面右上に通知が表示されるのでコントローラーのPSボタンを押して通知を開きます。
  • 「グループに参加」を選択します。
  • ローディング後、合流が完了しました!

レビュー

オススメする点

  • クラフト要素「からくり」を使ったバトルが面白い!
  • 和風かつ退廃的な世界観と、自然と融合した野生動物「獣」がカッコいい
  • こだわって作ったキャラで味わえる英雄譚
  • クラフト要素「からくり」を使ったバトルが面白い!

本作最大の特徴であるクラフト要素「からくり」を使うことで強敵との戦闘でさらに有利に立ち回れるようになります。また、狩場を自分らしくデザインすれば効率的な移動・探索・狩猟が可能になります。

からくりには、素材であるからくりの糸を使用して作り出す「基礎からくり」、基礎からくりをいくつか組み合わせて作る「連結からくり」、そしてフィールドへの設置数が制限されている規模が大きめの「龍脈からくり」が存在します。

基本的に戦闘中は即時設置が可能な「基礎からくり」と「連結からくり」を使用します。例えば、「羽」と呼ばれる基礎からくりを使って敵の頭上まで飛び、一気に斬りおろし攻撃したり。基礎からくり「羽」を複数個組み合わせて連結からくり「癒やし香」を作り出し、自分と周囲の仲間の体力を回復することもできます。他にも、敵を拘束するからくりや、体勢を崩したところに追い打ちをかけるからくりが存在し、多彩な戦略で狩猟に挑むことができます。

画像左の行灯のようなからくりが「羽」。「羽」を三つ並べて置くと画面右の連結からくり「癒し香」になります。

一方、フィールド移動や探索時には「龍脈からくり」を利用するとさらに効率的に行動できるようになります。例えば、高低差のあるフィールド移動には「飛蔓(とびかづら)」を置いてジップラインで素早く移動できます。

ジップラインで高低差を気にせず移動できます。

また、基礎からくり「羽」と、龍脈からくり「旋風台」を組み合わせればさらに高く、遠くまでの飛行が可能になります。

龍脈からくり「旋風台」です。
旋風台を利用すれば「羽」を使う際の飛距離や高度が上昇します。

他にも、自動でフィールド素材を集めてくれる装置や料理作りには欠かせない漬物壺などなどゲーム攻略を手助けしてくれるものから(料理を食べるとステータス上昇などの恩恵があります)、風鈴やたぬきの像といった装飾品まで様々な龍脈からくりが用意されており、プレイヤーは自分の狩場で効率を追求したり個性を表現できます。

龍脈からくり「つくも宿」を置いておけば、食材や鉱石集めがかなり楽になります!
  • 和風かつ退廃的な世界観と、自然と融合した野生動物「獣」がカッコいい

本作に登場する四つのフィールドには、それぞれ日本の四季をイメージした風景が広がっています。例えば、ゲーム開始後すぐに訪れる「春霞の古道」では菜の花畑が広がっていたり、「秋暮の峡谷」では鮮やかな紅葉を確認できます。加えて各フィールドではかつて人々が住んでいた痕跡を感じることができ、苔の生えた長屋、樹木の根に絡み付かれた神社、放置された孤城といったロケーションには、終末を迎えた後の世界観にも通じる退廃的な美しさを感じました。

「春霞の古道」の風景
「秋昏の峡谷」の風景

また、自然物と融合し周囲の環境を変化させながら戦う強敵「獣」が非常に個性的なデザインでカッコいいです。例えば本作のパッケージイラストにもなっている獣「ラセツ」は、狼と樹氷が融合した敵で、全身から冷気を発しながら素早く動き回り攻撃してきます。一方、猪と樹木が融合した獣「ヤマウガチ」は、至るところに根を張り栄養を吸収しているため非常に大きな体を持っており、凄まじい力で突進してプレイヤーを吹っ飛ばします。こうした獣たちが怒り状態になると、姿の一部が変化するとともにさらに脅威が増します。

巨体を誇る獣「ヤマウガチ」

ラセツの場合は氷の鎧を身に纏い、ヤマウガチの場合は牙の部分が更に発達。そしてそれぞれ戦闘パターンも変化し、周囲の環境にまで影響を与えるド派手な攻撃を仕掛けてきます。本作は獣ごとに違う戦闘BGMが用意されているのですが、怒り状態になった瞬間にBGMの雰囲気も一変するのは戦闘の緊張感が増す良演出だと感じました。

怒り状態になると攻撃が激化し、とてもかっこいいです。

そして戦闘に勝利した際は「介錯」というアクションが可能になり、実行すると倒した獣に一礼してから戦闘が終了します。止めを刺すのではなく介錯と表現する事で命に対して畏敬の念を示す演出に、製作陣のこだわりを感じました。

介錯の瞬間、画面が白黒になる演出が好きです。
  • こだわって作ったキャラで味わえる英雄譚

とても細かくキャラメイクができて楽しいです。性別、肌色、体型、身長、筋肉量、髪型が設定できるほか、目や鼻の形、輪郭などは数値をいじって詳細にカスタマイズでき、めちゃめちゃこだわれます。

結んだ髮先のパターンが複数用意されており長さも調節可能だったりと、とにかくこだわれる!

さらにメイクやボディーペイントなども可能で、髪色やメイクの色使いなどは明度・彩度・色度を自分で選んで設定していくタイプなのでキャラメイク好きの方ならキャラメイクだけで何時間か遊べるくらい楽しめると思います。

しわやヒゲなどの設定もできます。

本作の物語の舞台は戦国時代の日本です。ですが度重なる戦や狩猟対象である「獣」の襲撃により人間たちは住む場所を追いやられており、本作では海辺の拠点「湊(みなと)」に身を寄せ合った人々が平穏を望みながら日々の暮らしを続けていく様子が描かれています。主人公は外部から来た人間なので最初は心を開いてもらえませんが、獣を狩る事で着実に人々の信頼を得ていき、やがては皆に頼られる英雄のような存在になっていきます。

自分で作ったキャラには愛着がわきやすく、和風の美しい世界観も相まって楽しくストーリーを進めることができました。またサブクエストにも湊の人々の過去や背景が明らかになるストーリーが用意されていて良かったです。なお、メインストーリークリア後でも全てのサブクエストに挑戦できます。

こはくは道具屋の紅玉さんを推しています。

注意する点

  • ボリューム不足だと感じるかも
  • ワンパターンな戦闘システム
  • マルチプレイ中のバグが多い(2023年2月28日時点)
  • ボリューム不足だと感じるかも

大型獣の種類は22種のみで、他のハンティングアクションゲームに比べると少なめだと感じます(※2023年2月28日時点)。さらに、クリアタイムは協力ゲーム通信の場合30時間程度でしたが、プレイ時間の大半は装備の素材集めのために同じ獣の狩猟を周回していたため、純粋にストーリーを進めていた時間はその半分程度とストーリー部分のボリューム不足を感じました。また獣の種類が少ないせいで装備(防具)の種類もあまり多くないのが気になりました。

フィールドの種類も少なく、慣れてくると探索に面白みを感じなくなってしまうのも ボリューム不足を感じてしまう要因の一つになっています。フィールドは4つ存在し、ストーリーの各章ごとに少しずつ姿を変えたりと変化はあるもののエリア自体はさほど広くないです。その上獣が出現する位置と逃走ルートが毎回ほぼ一緒なので、狩猟中は大抵同じルートをぐるぐる周回しながら少しずつ獣の体力を削っていくと言った単純作業になりがちでした(慣れてくると逃走先がわかるので先回りして待っているプレイヤーさんが多かったです)。

ただ今年の3月中にも新たな獣「ナラクザル」と「カグツチ」を追加する無料アップデートについてアナウンスされているので、今後の拡張に期待したいと思います。

  • ワンパターンな戦闘システム

コマンドを組み合わせて複雑に派生させていくようなコンボがなく、武器によって戦い方に個性はあるのですが結局のところはモンスターに乗って弱点を破壊→からくりを使って体勢を崩し連撃を入れる、の繰り返し作業になってしまうところが気になりました。さらに敵の行動もワンパターンで逃げ方も決まっているのでどうしても作業感があります。また、連結からくりの「銛撃ち」が強すぎてもはや近付いて武器で攻撃するよりからくりに頼った方が早く倒せる戦いもあり、協力ゲーム通信は二人で逃げ回りながら「銛撃ち」を設置するというかっこ悪い戦法でラスボスまでいきました…笑。

連結からくり「銛撃ち」が強すぎる!

一方で、移動速度の遅さも狩猟のテンポを悪化させ作業感を増加させる原因になっています。そもそも移動が遅いのに、非戦闘時でもダッシュにスタミナを消費する事もあり、どうしても移動でモタついてしまいます。一応バイクのような移動用のからくりはあるのですが高低差の移動に弱く、マルチプレイ中に使っているプレイヤーさんをあまり見かけませんでした。

どのフィールドの地形も高低差が多いので、平面移動しかできないバイクにあまり出番がないのかも…
  • マルチプレイ中のバグが多い(2023年2月28日時点)

マルチプレイでのバグが目立ちます。NPCとの会話が高速で進んだり、バトルアクションに遅延が発生して操作難易度が爆上がりしたり、そもそもマルチプレイの招待が届かないこともありました。(※マルチプレイできない時は、一度ゲームを再起動すると招待が届くようになる事がありましたが、原因などは不明です…。)また、マルチで一緒に進めたストーリー状況がうまく保存されず、めちゃめちゃ苦戦してなんとか倒した獣のクエストが討伐前の状態に戻ってしまい、二度倒す羽目になった時はかなりショックが大きかったです…。ただしこういったバグや不具合については今後のアップデートで修正されていくと思われます。

オンライン協力プレイの仕様

協力プレイの特徴

  1. ホストとゲストのストーリーの進捗具合が一致している場合のみ、マルチプレイ中に同時にストーリーを進めることができる
  2. 自分が未解放のエリアで狩猟しているホストのセッションには参加できない
  3. 方向キー右ボタンでショートチャットのリングメニューが表示できる
  4. 龍脈からくりの中にはホストとホストのフレンドしか触れないものがある
  5. 倒れてしまった仲間を蘇生可能(倒れる度に蘇生受付時間が短縮されていく)

協力プレイ環境

Play Station5本体2台
ソフト2本
コントローラー2台

二人協力プレイに掛かる費用

ソフト代9,700円×2本=19,400円
※2023年2月28日時点
オンラインサービス PS Plusに加入が必要

メインストーリーのクリア時間

30時間(主要なサブクエスト含む)

夫婦コメント&評価

夫コメント

夫「ぴろき」
  • ★★★★★
    ★★★★★

ワンパターンになりがちな武器での攻撃を多彩なからくりを使って補いながら戦略的な狩猟バトルを繰り広げていく、新たなハンティングアクションゲームです。フィールドの狭さや、登場する獣の種類の少なさなどボリューム不足を感じる部分があるほか、バグが発生したりマルチプレイが不安定だったりと作りの粗い部分が多々あります。それでも、和風の世界観と自然と融合した強敵「獣」、そしてオリジナリティの高いクラフト要素「からくり」が織りなす独特のゲームプレイには他にはない魅力があります。今後のアップデートでさらに改良されていくことを期待しています。

妻コメント

妻「こはく」
  • ★★★★★
    ★★★★★

キャラクリが楽しすぎて時間が溶けるゲームです笑。個人的にハンティングアクションといえば狩猟がメイン、というイメージがあって、NPCや世界観のことを二の次に考えていたのですが…ストーリーを進めるにつれて湊の皆のことを好きになってしまい、気付いたら本作の世界にどハマりしてました!もちろんそれはバトルの面白さがあってこそなのですが、物語や登場人物が魅力的である事もモチベに大きく影響するんだなと改めて感じました。現時点で使用できる8種類の武器はどれも個性的で、コンボらしいコンボはないとは言え操作感が全く違います。私は最初弓を使っていたのですが、途中で和傘に乗り換えてからバトルが数倍は楽しくなったので、ぜひ自分の好みに合う武器・プレイスタイルを見つけて良い獣狩りライフを楽しんでいただきたいです。「和風な世界観」「キャラクリにこだわれる」「アイテムや装置を使ったトリッキーなバトルアクションが好き」このあたりのワードでぴんと来た方にお勧めです!!

公式サイト

『ワイルドハーツ 』のスコア

7.4

グラフィック

8.0/10

操作性

7.5/10

ボリューム

7.0/10

ストーリー

7.0/10

オリジナリティ

7.5/10
  • この記事を書いた人

協力ゲーム通信

二人そろって幼稚園児(年長)時代に無事ゲーマーデビューを果たし、それ以来の人生をゲームに捧げてきたヘビーゲーマー夫婦です。カップルやフレンドだけで楽しめる協力プレイ可能なゲームをじっくりプレイした上でレビューします!

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