目次
ゲーム概要
『スプリット・フィクション』は、2025年3月7日に発売された協力プレイ専用のアクションアドベンチャーゲームです。本作の主な特徴として、多彩なステージを舞台に冒険が楽しめること、主人公2人の友情を描くストーリー、ミニゲームなどの寄り道コンテンツが充実している点などが挙げられます。
あらすじ
物語の主人公は、2人の小説家「ミオ」と「ゾーイ」。自分たちの書いた物語の世界に閉じ込められてしまった2人は、SFとファンタジーの世界を行き来しながら、現実世界へ戻るために奇妙な協力関係を結ぶことになります。
対応プラットフォーム
PlayStation5 / Xbox Series X|S / PC(Steam、Epic Games)
※2025年3月13日時点
異なるプラットフォーム間でのクロスプレイに対応しています。
プレイ人数
オフラインマルチ | 2人 |
オンラインマルチ | 2人 |
実況プレイ&解説動画(生放送)
オフライン協力プレイ手順(※PS5)
- 「ローカルでプレイ」を選択します。
- コントローラーの設定画面が出てくるので、2Pコントローラーの×ボタンを押します。
→2Pコントローラーの接続方法はこちら - オープニングムービー終了後にキャラクター設定画面が表示されるので、各コントローラの左スティックで選択して×ボタンを押して準備完了状態にします。
- 協力プレイが開始されました。
オンライン協力プレイ手順
招待側
- 「オンラインでプレイ」を選択します。
- △ボタンを押してフレンド招待画面を開きます。
- フレンドを招待するプラットフォームを選択します。(※画面はPSNフレンドの場合)
- 「プレイヤーを選択」を選択します。
- 招待したいフレンドを選択して「招待」を選択します。
参加側
- 通知が届いたら、PSボタンを押します。
- 「参加」を選択します。
- ×ボタンを押して続行します。
- オープニングムービー終了後にキャラクター設定画面が表示されるので、左スティックで選択して×ボタンを押して準備完了状態にします。
- 協力プレイが開始されました。
レビュー
オススメする点
- 心温まる感動的なストーリー展開
- 画面分割の特性をフルに活かした他にない数々のギミック
- まるで映画の世界を探検しているような没入感の高い世界観
- 心温まる感動的なストーリー展開
主人公である内向的で現実主義者の「ミオ」と、もう一人の主人公である外交的で楽観主義者の「ゾーイ」は、突発的な事故によって自分たちが作った小説の世界を一緒に冒険することになります。2人の性格は真反対で、さらにミオの小説ジャンルはSF、ゾーイの方はファンタジーであるなど趣味嗜好も合わないせいで最初は意見が合わず、ミオがゾーイのことを「お前」と呼んだりとギクシャクした関係性のまま嫌々協力関係を結んで現実世界への帰還を目指します。ですが、それぞれが作り出した小説の世界に触れる中でゾーイが語る「小説には作家の一部がどうしても入ってしまう」という印象的な表現の通り、それぞれの内面に触れていく中で「ミオ」と「ゾーイ」の関係性に少しづつ変化が訪れます。ドラマチックな演出に加えて、プレイするうちに「ミオ」と「ゾーイ」の人間味のある生き様に共感する気持ちが大きくなり、続きが気になってやめ時が見つからず最後まで一気にプレイしてしまいました。

- 画面分割の特性をフルに活かした他にない数々のギミック
協力プレイにおける画面分割という形式は、ソフト一本で遊べるメリットはあるものの、画面が狭くなるせいでプレイに制限が生じるというデメリット部分も大きいと感じていました。しかし本作の中で「同じ場所に立っているのに左右で見える風景が違う」といった演出を体験することで、画面分割だからこそできる演出やゲーム体験があるということを強く印象付けられました。

さらに画面分割の状態から、一緒に乗り物に乗る場合などにごく自然に一画面に移行する演出なども非常に洗練されており、ゲームクリアまで画面分割によるストレスを感じることが無いどころか、画面分割であることを意識することさえありませんでした。
また、見下ろし視点と横スクロールを組み合わせるといった独創性の塊のようなギミックが最初から最後までてんこ盛りで、過去に類を見ないようなオリジナリティの高いゲーム体験ができました。ギミックの種類に関してもゲームクリアまで一切の被りがなく、それでいて変に悩むようなギミックもなく、良い塩梅で閃き体験ができるよう見事なバランス調整がなされています。そのためテンポ良く進められると同時にギミックを解決した時の爽快感も味わうこともでき、興奮の冷めるタイミングがないため最後まで夢中でプレイすることができました。
さらにギミック中心となっているボス戦では、残存HPによって行動パターンが変化し初見ではなかなか対応できない攻撃をしてきたりして適度な緊張感があり、お互いに声を掛け合いながらの戦闘がかなり白熱しました。
- まるで映画の世界を探検しているような没入感の高い世界観
グラフィックに関しては、開発元が「プレイ可能なバディ映画」と語っているとおり、まるで映画の世界を探検しているようなクオリティでした。背景描写や細いオブジェクトの作り込みまで一切妥協していないと感じます。加えて、耳心地よい効果音や情景に応じて変化する音楽の演出も没入感を高めています。
SF世界とファンタジー世界を行き来しながら冒険するのですが、サイバーパンクな世界観が好きな私としてはドツボにはまるエリアがあったり、ドラゴンに乗って大空を駆け回ったりと、足を止めて思わずスクショを撮りたくなるような場面ばかりでした。ムービーシーンにおいてもキャラクターの表情描写や声優さんの演技が素晴らしく、深い感情移入に誘われ思わず涙する場面もありました。

注意する点
- 2人協力プレイ専用ゲームでボイスチャットもほぼ必須
- ストーリーのボリュームは普通くらい
- グロい描写や虫がでてくる場面が多少ある
- 2人協力プレイ専用ゲームでボイスチャットもほぼ必須
本作は「2人協力プレイ必須」のゲームです。ただ、フレンドパス機能(オンラインプレイにフレンドを無料で招待できる)や画面分割プレイにも対応しているので協力プレイをするハードルは低いかと思います。また、2人で声を掛け合いながらタイミングを測ったりする場面やお互い画面に表示されている状況などを説明し合いながらギミックを解決していく場面もあるので、テキストチャットだけでは攻略が難しいと感じることが多々あり、ボイスチャットがあった方がプレイしやすと感じました。

- ストーリーのボリュームは普通くらい
ストーリー本編のクリアタイムは約20時間(ほぼすべてのサイドクエストをクリア済み)でした。定価から考えると決してボリュームが多いとは言えません。ただ、ステージ内には怪しげな薬草を調合して飲むとさまざまな見た目に変化できる場所や、水面に向かって石を投げて跳ねさせる「水切り」で遊べる場所など、多彩なミニゲームや思わず写真を撮りたくなるような絶景スポットをはじめとするたくさんの寄り道コンテンツが用意されているので、オリジナリティの高い世界観をじっくり楽しむことができると思います。また、ミオとゾーイで出来ることが全く違うので操作キャラクターを交代することで2周目もある程度新鮮な気持ちで楽しめるかと思います。

- グロい描写や虫がでてくる場面が多少ある
グラフィックが綺麗なこともあり敵の首を切断したら血飛沫が上がったり、敵の体内を移動する場面や、ミミズの背に乗って移動する場面、ムカデを操作して移動する場面などが動きなども含めてとてもリアルに表現されているので、グロい描写や虫が苦手な人はある程度注意が必要です。

オフライン画面分割プレイの仕様
協力プレイの特徴
- 最初から最後まで、2人でプレイする必要がある(1人ではプレイできない)
- 倒れてしまった時はボタン連打で復活できる
- 2人とも倒れてしまった場合は直前の場面からやり直し
協力プレイ環境
Play Station5 本体 | 1台 |
ソフト | 1本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かる費用
ソフト代 | 6,930円 ※2025年3月13日時点 |
オンラインサービス | 不要 ※オンラインマルチプレイの際は PS Plusに加入が必要 |
クリアタイム
約20時間
夫婦コメント&評価
夫コメント

数多くのゲームをプレイしてきたので、ゲームで驚くような演出はもうないだろうと思っていましたが、本作では思わず「この発想はやばいな・・・」と声に出して言ってしまうほどオリジナリティの高いゲーム体験ができました。特に画面分割だからこそできるゲーム体験については新たなゲームの可能性を感じるほどでした。感動的で続きの気になるストーリー展開もあって、もっと遊びたいと感じてしまいましたが、カップルやフレンドでコツコツ進めていくゲームとして「It Takes Two」と並ぶ名作となると思います。是非、実際にプレイしてみてください。おすすめです!
妻コメント

最初から最後までユーザーを楽しませることに情熱が注がれた協力ゲームの最高傑作です。世界観と探索、アドベンチャー、パズル、戦闘要素のバランス配分が非常に見事で、年代や性別問わずどんな層でも受け入れやすいと感じます。そのため、SF好きとファンタジー好きという一見分かり合えないような2人がプレイしたとしても、2人ともが楽しめる内容になっています。全く違う2人の主人公たちの歩む道が交差していく様を画面分割と一画面の切り替わりを用いて描写していたり、同じ場所にいても見えているものが違うといった物事の本質を突く演出も見事でした。酸いも甘いも一緒に乗り越えたいと思えるような、大切な方と一緒にプレイするゲームとしておすすめします!