目次
ゲーム概要
『Wo Long』は2023年3月3日にコーエーテクモゲームスより発売された、三國志の時代背景にダークファンタジー要素が融合した死にゲーアクションRPGです。主な特徴として中国武術をベースとした攻防一体のスピーディな剣戟アクション、超人的な力を持つ三國武将やおぞましい妖魔といったプレイヤーの前に立ちはだかる強敵たち、5つの属性を元に多彩に派生していくキャラビルドシステムが挙げられます。
なお本作は最大3人でのオンラインマルチプレイに対応しています(※マルチプレイの際はPS Plus等への加入が必要です)。
あらすじ
舞台は西暦184年、後漢末期の中国。世界には妖魔が蔓延り、さらに各地で起こる戦乱により村は焼かれ、人々は苦しみにあえいでいます。名もなき義勇兵であるプレイヤーは、とある少年との出会いをきっかけに乱世の激しい闘いのさなかへといざなわれていきます。
対応プラットフォーム
PlayStation4 / PlayStation5 / Xbox Series X|S / Steam
※2023年4月5日時点
同ブランドの異世代間でのクロスプレイが可能です(例:PS4とPS5など)。
但し、異なるプラットフォーム間でのクロスプレイには記事投稿時点では未対応です(例:PS4とPCなど)。
プレイ人数
最大3人(オンラインのみ)
実況プレイ&解説動画(生放送)
協力プレイ手順(オンラインマルチ)※Xbox X|S版
マルチプレイ機能は序章ステージ「天焦がす黄火」をプレイヤー各自がソロで進めていきボスを討伐することで解放されます。
招待側
- 軍旗の近くでRTボタンを押します。
- 「出征」を選択します。
- 「共闘」を選択します。
- 「共闘を求める」を選択します。
- Xboxのフレンドリストからゲームに招待したいフレンドを選択します。
- コントローラーのメニューボタンを押して招待を送信します。
- 挑戦したい戦場を選択し、パーティメンバーが準備完了サインを出したら「共闘開始」を選択します。
- 一緒に戦場の攻略に挑むことができます!
参加側
- ゲームに招待されると画面に通知が表示されるので、Xboxボタンを押して通知センターを開きます。
- フレンドの招待通知を開いてゲームに参加します。
- ホストが戦場を選択するのを待ち、Yボタンを押して準備完了サインを出します。
- 合流できました!一緒に戦場を攻略できます。
未開放の難易度や戦場には招待(および参加)ができません。
PvP設定のオンオフ切り替え
設定→オンライン設定→「敵プレーヤーによる侵攻」を「許可しない」に設定する事で敵対プレイヤーがゲームに侵入してPvPが発生するのを防ぐ事ができます。
レビュー
オススメする点
- 化勁(パリィ)の楽しさと爽快感を味わえる
- 色々なビルドを気軽に楽しめる
- 緊張感のあるボス戦が白熱!
- 化勁(パリィ)の楽しさと爽快感を味わえる
戦闘は「氣勢(きせい)」というスタミナのようなシステムをベースに設計されています。「氣勢」は以下の画像のようなシステムになっています。
氣勢はプラス方向に溜まれば武器の固有技や補助呪文などに利用できますが、マイナス方向に最大まで溜まってしまうとスタン状態となってしまいます。敵にも氣勢ゲージがあり、氣勢の削り合いが戦況を左右します。全てのアクションが氣勢の増減に影響を与えますが、その中でも特に影響力が大きいのが「化勁(かけい)」です。「化勁」は他ゲーで言うパリィや受け流しのようなアクションで、カウンターを狙ったり敵の氣勢ゲージを減少させることができます。さらに化勁から派生する「化勁転撃」は、武器を切り替えながら化勁で敵の攻撃を捌く"武器持ち替え+パリィ"のようなアクション。成功すると自分の氣勢ゲージのマイナスを一気に回復できます。
本作の戦闘では、たとえ優勢だったとしても気を抜けば劣勢になってしまいます。裏を返せば、どんなに不利な状況に追い込まれたとしてもプレイヤーの立ち回り次第で覆すことができます。例えば化勁で敵の氣勢を削り切ってスタンさせ、追い打ち攻撃で大ダメージを与えた時にはかなりの爽快感を味わう事ができます。戦闘システムの中心にある「氣勢」。うまく管理するのは難しいですが、 手に汗握る攻防の駆け引きを見事に表現するシステムとなっていて、勝利できた時には大きな達成感がありました。
- 色々なビルドを気軽に楽しめる
五徳と仙術
木(雷属性)・土(岩属性)・火(炎属性)・水(氷属性)・金(毒属性)の「五徳」という概念があり、レベルが上がるたびにいずれかの属性にポイントを振り分けてキャラを強化していきます。例えば「木」にポイントを振り分けると体力値が上がりやすく、また味方を援護したり有利なエリアを設置可能な雷属性の仙術が使えるようになります。一方「土」にポイントを振り分けると重量の上限が増え、防具を選ぶ際の選択肢が広がり、自身の防御力を上げたりできる岩属性の仙術が使えるようになります。
ステ振りとキャラビルド
本作はステータスに依存して武器の能力が上下する仕様となっています。武器と五徳には相性があり、例えば棍の一種である「五色棒」の場合「木(雷属性)」を上げていると装備した際に最も性能が伸びやすく、次いで「金(毒属性)」も性能を上昇させるので、雷属性の仙術を中心に毒属性の仙術を使うといった傾向のビルドになります。ステータスの振り直しは序盤で解放され、しかもコストは必要ないので色んなキャラビルドを気軽に試せるところが良かったです。また武器には星1〜5までのレアリティとランダムで付与される特殊効果と固有スキルがあり、武器厳選とステ振りでかなり幅広いビルドを楽しめました。(なお、最高レアリティの星5装備はクリア後に獲得できるようになります。)
兵装
本作には兵装というシステムがあり装備セットとステ振り状況を保存できます。そのため戦場に行った後に「このボスは雷攻撃をしてくるから、雷耐性の強いビルドに変えたい」という事が起きても、兵装を変更すれば一瞬でビルドを切り替えできるので、まさに色々なビルドを気軽に楽しめるゲームだと感じました。なお兵装は軍旗メニューから設定と変更が可能です。
- 緊張感のあるボス戦が白熱!
準備は万全に!
死にゲーとしては珍しく味方の蘇生やバフ撒きが可能で、緊張感の中に良いバランスで協力要素があるためボス戦はかなり白熱しました!ボスによって攻撃モーションやパターンがかなり違うので、それを見極めて二人で「あの攻撃の後は強力な範囲攻撃があるから下がろう」とか、「あの攻撃をかわした後は敵に隙ができるから、一気に攻めよう」と言った風にパリィや攻撃のタイミングを把握していくのが面白かったです。また、敵の属性に合わせて防具や仙術の設定を見直すのも重要です。雷属性のボスに数十回も全滅させられた時は二人ともステータスを全て振り直して防具も見直し、さらに雷耐性をUPするアイテムまで投入することになりましたが、ガッツリと対策を練った末に倒せた時は相当嬉しかったです。
士気ランク
また本作には士気ランクというシステムがあり、敵を倒すことで上がっていきます。士気ランクが高ければ高いほど攻撃力などキャラクターのステータスが上昇しますが、敵の士気ランクが自分のキャラクターより1でも高いと倒すのが難しくなってしまうため、ウォーロンにおけるかなり重要なシステムとなっています。探索中は士気ランクを上げるために道中の敵を倒していくのですが、死にゲーなのでめちゃくちゃ死ぬことになります。そのため各エリアをしっかりと探索し、「軍旗」「標旗」といったチェックポイントを発見することで不屈ランク(倒れても下がらない最低限の士気)を上げる事も重要です。こうして、しっかりと準備をしたり対策を練った末に手強いボスを倒せた時には死にゲー特有の達成感・満足感を味わうことができました。
注意する点
- マルチプレイの開始条件であるチュートリアルステージのクリアが難しい
- 遊びにくさを感じる部分がある
- 死にゲーに慣れていると少し物足りないかも
- マルチプレイの開始条件であるチュートリアルステージのクリアが難しい
マルチプレイを始めるためには一人でチュートリアルステージ「天焦がす黄火」のボスを倒す必要があります。協力ゲーム通信が配信でプレイした際はかなりの苦戦を強いられ、結局合流するまで約5時間もかかってしまいました。 3/31に実施されたVer1.05のアップデートによりチュートリアルボスの行動や体力が見直されています。 (なお、こはくが実際にプレイしてどれくらい弱体化されたか試してみたんですが相変わらず激強で、ボコボコにされましたww)これまで死にゲーによくある「パリィ」要素を見て見ぬふりしながらなんとかやり過ごして来た協力ゲーム通信でしたが、本作ではパリィができなければキツイ洗礼を受けることになります。ただ、慣れてくるとパリィが成功するたびに爽快感を味わえますし、戦況を自分で動かしている感覚が面白くなっていきました。
- 遊びにくさを感じる部分がある
倉庫の場所
倉庫は倉庫としての形はなく、鍛冶屋のメニュー欄から利用できます。この仕様がわかりにくく、どこにあるのかかなり探しました。そして装備品の所持数上限が500しかないため、装備が拾えなくなる問題がゲームプレイ後半で多発しました。こまめに分解して素材にしたり売却したりして、装備品を整理しておくのが大切だと感じました。
マルチプレイ中に拠点(里)を利用できない
マルチプレイ中でも軍旗からレベル上げできたりアイテムの購入・売却が可能であったりと便利な部分がある一方で、里では合流できません。そのため鍛冶屋を利用して装備を強化したい時やステータスを振り直したい時など、そのたびに解散して再度合流するのが面倒でした。(これらの機能が軍旗からも利用出来るか、もしくはマルチプレイ中でも里を利用できればとても便利なのですが…。)
- 死にゲーに慣れていると少し物足りないかも
協力プレイで進めると難易度が下がってしまう
いくつかの難所があり「こんな強いボス、本当に勝てるのかな…?」と絶望する場面もあったのですが、冷静にレベル上げしたりボスの動きや技に合わせて装備の耐性を見直したり、パリィタイミングの練習をすることで順調にクリアまで進めることができました。自分よりもかなりレベルの高いプレイヤーが仲間としてゲームに参加した際は、自動でレベルが同期されてそう簡単に無双できないようになっていたりと調整はされているのですが、やはり協力プレイをするとどうしても戦闘の難易度が下がる印象を受けました。二人協力プレイの時点でかなり易しくなる感じがしたので、死にゲーに慣れたプレイヤー三人で遊ぶと相当ぬるくなってしまいそうです。なおサブクエストをそこそここなした状態でも協力ゲーム通信のクリアタイムは43時間でした。メインストーリーのステージ自体は16ステージしかなく、アクションゲームの得意な方がプレイすると30時間程度でストーリークリアまで進められるんじゃないかなと思います。
ストーリー
ストーリーに関しては三国志の深い知識までは不要だと思いますが、有名武将がどんな人柄でどんなことを成し遂げた人なのか程度の知識があったほうが没入できると思います。また、あくまでも主人公が「一義勇兵」として描かれる点も少し気になりました。主人公はめちゃくちゃ強くなりますが、どこか有名武将の陰に置かれる感じがありどうしても脇役感が否めません…(名前も設定できない)。キャラクリにはかなりこだわる事ができる一方で主人公の背景描写などは一切なく、一体どこから来て何を目指している人物なのかよくわからないままストーリーが進んでいくのも勿体なく感じました。もっと感情移入できるような演出や「特別な主人公」感が欲しかったです。そして主人公をもっとストーリーの中心に置いて欲しかった…いいところや手柄は結局他の武将に持って行かれる演出も多くて、何だか虚しいような…。
オンライン協力プレイの仕様
協力プレイの特徴
- 一緒にストーリーを進める事ができます
- 戦闘中に倒れた味方を蘇生できます(制限時間あり)
- 倒れた味方を時間内に蘇生できないと全滅扱いになります
- マルチプレイ中も軍旗からレベル上げやアイテムの購入・売却が可能です
- マルチプレイ中には拠点を利用できません(一度解散する必要があります)
協力プレイ環境
Xbox Series X|S 本体 | 2台 |
ソフト | 2本 |
コントローラー | 2台 |
二人協力プレイに掛かる費用
ソフト代 | Xbox Game Pass対応ソフト (月額1,100円×2人分)※2023年4月5日時点 |
オンラインサービス | Xbox Live Goldに加入が必要 |
メインストーリーのクリア時間
43時間(主要なサブクエストも含む)
夫婦コメント&評価
夫コメント
本作はさながらパリィ道場のようなゲームで、最初は苦手で嫌なイメージしかなかった死にゲーによくあるパリィですが、ゲームをクリアする頃にはパリィしてコンボを食らわせる爽快感にすっかりハマっていました。攻防一体のアクションで常に緊張感のあるバトルを体験できるため、高難易度のアクションゲームが好きな方はきっと楽しめると思います。また、味方を蘇生できたり周囲にバフをまいたりと協力システムが充実しているところも良かったです。手強いボスの壁に突き当たってもしっかり準備したり対策を練ったりと相談しながら自分たちで攻略方法を考えていき、その結果撃破できた時はかなりの達成感がありました。マップが広いということは決してないのですが高低差を利用して様々な場所に巧妙にアイテムが隠されており探索もがっつり楽しめます。クリアタイムは43時間でしたがやりこみだけでクリア後に20時間程度は遊べたので、メインストーリー部分にはちょっと物足りなさがありつつもしっかりと楽しめるゲームでした。
妻コメント
キャラビルドが面白かったです!雷や炎をはじめとした5つの属性をもとにステータスを割り振っていきそれに従って装備する武器や習得する仙術(攻撃呪文や補助呪文みたいなもの)を選んでいく仕様になっていて、コスト無しですぐにステータスを振り直せるのでいろんなビルドを試しながら自分に合うものを模索できてかなり楽しめました。私は双剣と槍を装備して使って戦っていたのですが、どの武器も攻撃モーションがかっこよくて美しく、キャラが動いているのを見ているだけでも惚れ惚れしちゃいました。 戦闘では特にパリィや武器持ち替えパリィ攻撃を使って敵をスタンに追い込むのが面白いです。そして、そこから不意討ちコンボに繋げるとキャラクターが高く飛び上がって敵に斬りかかっていくこれまた最高にかっこいいモーションを見る事ができ、テンションが上がりました。また今作はキャラクリもかなり細かくでき、例によって私は数時間ほどキャラクリで遊んでました! キャラメイクは序盤でやり直せるようになり、キャラクターの性別まで変更して完全に別キャラにして遊んだりもできるのが嬉しいところです。また装備品の見た目だけ変更できるシステムが搭載されているのもキャラクリ勢としては推しポイントです。最初の関門であるチュートリアルボスが弱体化され、かなりマルチプレイがしやすくなっていると思います。2023年4月5日時点でゲーパスに対応しているので、気軽にプレイできるところも良いです。おすすめです!