目次
ゲーム概要
『チルドレン・オブ・モルタ~家族の絆の物語~』とは、2020年12月17日にNintendo Switch用ソフトが発売されたローグライクアクションRPGです。おもな特徴として、闇に包まれた世界を表現する細かく作り込まれた2Dドットのグラフィックと、ダンジョンに挑むたびにその構造が変わるローグライク要素、そしてキャラクターごとに異なる操作性などが挙げられます。
なお本作は最大2人でのオフラインマルチプレイに対応しています。
あらすじ
物語の舞台は美しくも混沌とした世界「レアの地」。古くから続く守護者の一族であるベルグソン家は、世界に蔓延する「堕落」を浄化するため一丸となって戦うことを決意する。
日本語対応プラットフォーム
Nintendo Switch / PlayStation4 / Xbox Series X|S / PC(Steam) など
プレイ人数
1~2人
実況プレイ&解説動画
協力プレイ手順(オフラインマルチ)※Switch
今作は、チュートリアルステージのクリア後から協力プレイが解放されます。なお、予め2PコントローラーをSwitchに接続しておくことでスムーズに協力プレイを始められるかと思います。
- ゲートにカーソルを合わせてAボタンを押します。
- 挑戦したいダンジョンを選んでAボタンを押して決定します。
- キャラクター選択画面が表示されたら2Pコントローラーの+ボタンを押してゲームに参加します。
- それぞれのコントローラーを操作して使用するキャラクターを選択し、ゲームを開始します。
- 協力プレイを開始できました!
ゲームの進行度に応じてプレイアブルキャラクターが増えていきます。
レビュー
オススメする点
- ダンジョン探索が楽しい
- 白熱するバトル&協力プレイ!
- 壮大な世界観
- ダンジョン探索が楽しい
ダンジョンは大抵2~4層構成になっており、一番奥で待ち構えているボスを倒すことで次のダンジョンへの道が解放されるシンプルな仕組みになっています。しかし出現する敵の数が多いうえ、トゲ罠や爆発する花などのトラップが仕掛けられていたりと地形ダメージを受けることもありその道のりは険しく、ボス部屋に辿り着くまでに全滅してしまうこともしばしば…。そのため、まずはレベル上げやキャラクター強化用のモルヴ(お金)集めのために 同じダンジョンに何度も挑戦することになるかと思います。本作の場合、ダンジョン内のミニゲームやイベントが複数用意されているので周回が単調になりづらいという特徴があります。ミニゲームにはたとえば四つの石を正しい順序で踏んでいくパズルや、鳥の神さまとの追いかけっこなどがあり、場所やタイミングはランダムで発生します。一方イベントには捕らわれた商人を助けたり母親の元まで帰る子どもを護衛するものなどがあります。こうしたミニゲームやイベントにはちゃんとクリア報酬が用意されていて、攻略に役立つアイテムがもらえたり、商人を救うサブイベントをクリアするとエリア移動前に買い物ができるようになるなど便利機能が解放されることもあり、周回時も飽きないよう工夫されているところがとても良かったです。アイテムはサブクエストまたはミニゲームの報酬のほかに宝箱に入っていることがあります。出現するアイテムは、大きく分けると「聖遺物」、「聖なる恵み」、「お守り」、「ルーン」の四種類があります。「聖遺物」は効果が強力な反面、使用後にクールダウンタイムが設けられており、「聖なる恵み」は取得することで探索中持続して効果を発揮し、「お守り」は使い切り型アイテムで使用後に一定時間経つと効果が切れるものが多く、「ルーン」はメイン攻撃やアビリティを強化してくれますが一定回数使うと効果が切れてしまうなど、登場するさまざまなアイテムが攻略の助けとなってくれます。なお、アイテムの効果の種類が多く、状況によってはプレイヤーに不利な効果になりうるものもあり(たとえば移動速度が上がる代わりに回避行動ができなくなるなど)、取捨選択しながら使っていく必要があるのも面白い点だと感じました。
- 白熱するバトル&協力プレイ!
キャラクターごとに操作性が異なるため、協力プレイ中は役割分担しながらのバトルが白熱しました。たとえばゴリゴリの前衛キャラであるジョンは、最大HPと防御力が高く 盾を持っているため敵の攻撃を耐えることができます。一方後衛キャラ代表の魔法使いルーシーはHPと防御力は低いものの攻撃速度が早く、火の玉を飛ばして遠くの敵を攻撃できるなどそれぞれキャラクターによって異なる特徴を持っています。そのため我が家の場合、協力プレイ時は前衛と後衛のキャラの組み合わせで出陣することでお互いの短所を補うことができて心強かったです。また、ボスとのバトルではどちらかのプレイヤーが徹底的に狙われることが多いので、標的になっているプレイヤーが回避に徹している間にパートナーが攻撃に専念するといった二人プレイならではの連携を楽しめました。なお、もしもパートナーが倒されてしまっても蘇生ができるので、敵の隙を見計らって蘇生し戦況の立て直しがはかれた時はかなり"協力してる"感が強くて楽しかったです。
- 壮大な世界観
今作の物語は「古くから続く守護者の一族が"堕落"によって覆いつくされた世界を浄化するために戦う」といった内容で、神や精霊、古代遺跡、魔物や聖域などファンタジックな言葉の数々にRPG好きゲーマー夫婦は心躍らされました。ストーリーはナレーションによって進行され、落ち着いた威厳のある声が作品の世界観にぴったりとはまっています。また、緻密な2Dドットで描かれるレアの地は非常に美しく、背景から人物の描写に至るまでとても丁寧で、特にムービーシーンはキャラクターの感情までもが伝わってくるほどアニメーションにこだわっており、家族の物語をより印象的に演出しています。文字、映像、音楽など物事を「表現」する方法は沢山ありますが、神話にも似た本作の重厚なストーリーを、表現方法の一つとしての「ゲーム」という媒体を通じて体感できたことを幸運に思える、そんな作品だと感じました。
注意する点
- 最初のダンジョンがキツイかも…
- 「好きなキャラだけ使って攻略」は難しい
- 最初のダンジョンがキツイかも…
キャラクターが育っていない序盤は敵の一撃がかなり痛く、我が家の場合かなりの回数全滅してしまいました…泣。また、序盤は敵が落とすお金の量も少ないのでなかなかキャラクターを強化できるほど資金がたまらず、何だか足止めをくらっているような気持ちに…。何度も繰り返しダンジョンに挑戦する間に戦闘に慣れてきてお金もたまっていくのですが、もしかするとその段階までに「中々進まないな~」と感じて飽きてしまう方もいるかもしれません…。難易度イージーなどがあればもう少しとっつきやすかったのではと思います。
- 「好きなキャラだけ使って攻略」は難しい
探索に出かけると疲労が溜まり、「堕落」状態になってしまいます。そして、堕落したまま戦いに出発すると最大HPが減少してしまうので、少しお休みさせてあげる必要があります。このシステムにより、自分のお気に入りのキャラクターばかりを使ってストーリーを進めるのが難しくなっています(※一応、疲労を回復するアイテムは存在するものの、我が家ではゲームクリアまで一度も入手できませんでした…)。ただし本作のキャラクター強化システムは家族全員を強化する仕様になっているほか、キャラクターごとのレベルを上げて習得するパッシブスキルの中にも家族全員のステータスを上昇させるものがあったりと 個々の力が全体を強化する仕組みになっているので、どのキャラクターもまんべんなく使って冒険することが攻略していくうえで重要なポイントだと感じました。
オフライン協力プレイの仕様
協力プレイの特徴
- ソロプレイ時よりも難易度が上がる?(※公式情報ではないため確実ではありません)
- 蘇生できる(倒れた相手の近くでボタン長押し)
- 回復薬と憤怒の薬はどちらのプレイヤーにも効果を発揮する。
- 聖遺物、聖なる恵み、お守り、ジェムストーンは先に拾ったプレイヤーのものになる。
- 戦闘以外の基本操作は1Pのみ。
協力プレイ環境
Nintendo Switch本体 | 1台 |
ソフト | 1本 |
コントローラー | 2台 |
Joy-Con横持ちプレイには未対応です。
二人協力プレイに掛かった費用
ソフト代 ※2020年12月30日時点 | 3,500円 ※Xbox Game Pass Ultimateライブラリに含まれています。 |
オンラインサービス | Nintendo Switch Onlineに加入が不要 |
夫婦コメント&評価
夫コメント
序盤に行き詰ったときには「難しいゲームを買ってしまったかもしれない」と思いましたが、探索中に様々なイベントやミニゲームが発生するので楽しく周回でき、キャラクターを強化していくことができました。ただ、ボリュームが少ないのですぐにストーリーが終わってしまう点と、家族全体を強化していくシステムは面白い反面、武器や防具を改良していくような楽しみ方ができず、キャラクターの固有スキルの種類も少なくやり込み要素が薄めなのが残念でした。また、ライブラリなどで資料を見ることでストーリーや世界観の情報を補完できますが、自分から見に行かないと解釈が難しい部分がある点には注意が必要です。
妻コメント
ダンジョン内でサブイベントが発生した時に一体何を指示されたのか分からない時があったのですが、メニューからマップ画面を開くことで現在の目標を確認できるようになっているので、何をすればいいか分からなくなった時はとりあえずマップ画面を開くようにしてました。キャラ強化のためにダンジョンを周回するのでクリア時間は20時間弱程度でしたがストーリーのボリューム自体は余り多くなく、ゲームの価格的にも気軽に遊べるローグライクゲームという印象を受けました。個人的にはすごく気に入っていて、クリアするのがもったいない、もっと遊びたかったと感じる作品でした。