マインクラフト レジェンズ

ゲーム概要

『マインクラフト レジェンズ』は、2023年4月19日に発売された3人称視点のアクションストラテジーゲームです。本作の主な特徴として、大勢の仲間NPCを指揮する戦闘システム、敵の砦ポータルの破壊を目指すストラテジー要素、戦略の軸となる建築システムなどが挙げられます。

なお本作は最大4人でのオンラインマルチプレイに対応しています（※マルチプレイの際はPS Plus等への加入が必要です）。

あらすじ

物語の舞台は緑豊かな美しい世界・オーバーワールド。しかしネザーワールドから凶暴なピグリンたちが突然侵攻してきたせいで、オーバーワールドの平和は奪われてしまいます。プレイヤーは仲間たちと力を合わせ、世界を守るための戦いに挑みます。

対応プラットフォーム

PlayStation4 / PlayStation5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PC（Steam）など
※2023年5月13日時点

キャンペーンモードのプレイ人数

最大4人(オンライン)

実況プレイ＆解説動画（生放送）

協力プレイ手順（オンラインマルチ）※Xbox X|S

チュートリアル部分を終える（オーバーワールドに突入する）とマルチプレイ機能が解放されます。

• Xboxコントローラーのメニューボタンを押してメニュー画面を開き、ビューボタンを押してフレンドリストを開きます。
  
• フレンドを選んで「招待」を選択します。
  
• 参加側プレイヤーはゲーム招待の通知が届いたらXboxボタンを長押しして参加します。ローディング後、合流できます。
  

レビュー

• 高画質で表現されたマイクラの世界は一見の価値あり

マイクラお馴染みの石炭ブロックやダイヤモンドブロックなどが存在するほか、沼地や森林地帯など複数のバイオームが登場し、雨の音や野生生物の鳴き声といった環境音にもこだわって制作されています。独特のサンドボックスの雰囲気を大切にしながら丁寧に高画質で描かれる世界は、マイクラ好きの方には一見の価値があると思います。中でも印象的だったのが「夕焼け」と「雨」の場面です。夕焼けのシーンは光と影の表現がとても美しく、周囲が徐々に暗闇に包まれていく中でピグリンたちが活発になる演出を素晴らしく感じました。一方雨のシーンでは、水面に波紋が広がる様子がボクセル風に描かれておりマイクラ独特の可愛らしさの中にリアリティを感じることができました。

また本作にはゾンビやクリーパーなどシリーズお馴染みの敵キャラが仲間として登場しますが、本来日光を浴びると燃えてしまうゾンビに麦わら帽子をかぶせることで世界観を大事にしながらも、本作のゲーム性に合わせた「可愛い仲間」として表現しているなど細かな部分からも遊び心を感じることができます。

• 大量の仲間NPCを引き連れて敵陣に攻め込む賑やかなバトルが楽しい

マイクラ本編では敵MOBが大量に湧き出てくる厄介なスポナーですが、本作では施設として設置することで利用可能です。大量のクリーパーやスケルトンをスポナーから召喚すれば、仲間として引き連れて敵陣に攻め込むことができます。仲間NPCにも種類がいくつかあり、構造物の破壊や近接戦闘に強い「石ゴーレム」、遠距離攻撃が可能な「スケルトン」や、耐久力が低いかわりにお馴染みの爆発で構造物やピグリンに大ダメージを与えることのできる「クリーパー」などを状況に合わせて使い分けていきます。

攻城戦では、敵陣中央にある「ネザーゲート」の破壊を目指して攻略を進めていきます。しかしプレイヤーの進攻を妨害する設備が敵陣のあちこちに配置されているため、そう簡単に破壊できません。特に、遠くからプレイヤーを狙って矢弾やミサイルを飛ばしてくる塔が厄介なので、早めに除去したいところ！そのため、まずはネザーゲートへ繋がるルートを確保するために妨害装置を破壊したり、行く手を阻む敵をやっつけていきます。そしてルートを確保した後に大量のクリーパーを引きつれてネザーゲートに突撃命令を出し、一気に破壊できた時にはそれまでコツコツ準備してきたことが報われるような、大きな達成感と爽快感を味わうことができました！！これぞ采配の勝利！！

• マイクラの世界観を大切にしながらも想像力を掻き立てるストーリー

日本語ボイスとテキストが表示されるのはオーバーワールドの3人の番人（アクション、フォアサイト、ナレッジ）のみで、村人やピグリンなどは明確に何を話しているかはわからないストーリーになっています。村人やピグリンたちが理解できる言語を話してしまったらマイクラの世界観から外れてしまうので、その設定から逸脱しないよう気をつけていんだと感じました。ですが、ユーザー側に解釈を委ねつつも表情や身振り手振りなどからキャラクターたちが何を伝えようとしているのかは十分把握でき、グラフィックの出来の良さも相俟ってムービーシーンの表現は素晴らしいと感じました。また、一プレイヤーに過ぎなかったはずの主人公がオーバーワールドの平和のために戦い、仲間を増やしながらヒーローになっていく分かりやすくて王道なストーリー展開にも好感を持てました。（自キャラのカスタマイズが出来ればさらに没入感が上がって良かったと思います！）

• キャンペーンモード（ストーリー）のみを遊ぶ場合、ボリューム不足だと感じるかも…

クリアタイムは最初からクリアまで協力プレイで進めて13時間で、ややボリューム不足だと感じました。特に協力プレイの場合、極端に難易度が下がる印象で、徐々に敵陣の施設を壊しながら攻めていくというよりごり押しでネザーゲートを破壊できてしまうので、ストラテジー系のゲームに慣れている方であればもっとクリア時間は短くなってしまう可能性があります。

そのためPvP対戦や毎月追加される無料DLCチャレンジミッション「失われた伝説」（最大 4人での協力プレイが可能）などを楽しむ前提での購入をおすすめします。なお、「失われた伝説」の第一弾をプレイしてみたのですが、3つのネザーポータルに囲まれた村をだんだん強くなっていくピグリンの襲撃から守るウェーブ制の大規模な防衛戦となっており、敵味方入り乱れる賑やかなバトルがとても面白かったです！

• 細かなバグが多く、遊びにくさを感じる部分が散見している

まず気になるのが至る所にプログラム言語[style.bold]などの表記が残っていて、没入感が下がる事です。せっかく高画質で世界観を表現できているのに惜しい感じを受けてしまいます。また、参加側にストーリーに関するテキストが表示されない、イベント発生時に近くいないプレイヤーにはムービーが表示されないなどの細かいバグが多く、快適にプレイできる状態ではありません。（バージョン1.17時点）

加えて操作性に関しても、基本操作には問題ありませんが、ゲームプレイを進めていくうえで解放されていく要素などの説明が不足しています。そのため敵陣の地面タイプを変更して建築物を設置可能にする、といった攻略の上で重要な役割を持つ機能についても「あれ、こんな機能あったんだ？！」としばらくしてから気が付くケースが多かったです。さらに、操作が思い通りにいかずストレスを感じる場面が何度もありました。例えば大量の仲間を引き連れている仕様なのに仲間の立ち位置と重なって建築物が置けなかったり、橋(階段)の設置判定がかなりシビアなので、同じ場所でもわずかな角度のズレで設置不可になってしまいます。ネザーポータルは大抵の場合敵陣の高所にあるので、そこに到達するための橋(階段)の設置は攻略の鍵を握っていると言っても過言ではありません。アクションストラテジーという時間経過に応じて刻一刻と戦況が変わるゲームだからこそ、建築（特に階段設置）の操作性がもっと便利であればさらにプレイしやすくなっていたのではと感じました。

• ゲーム開始時からクリアまで、プレイヤーのできる事にさほど変化がなく、徐々に作業感が強くなってくる

ゲーム開始序盤こそ、ゾンビなど新しい敵MOBが追加されたり、「レッドストーンランチャー」などの建築可能な新たな施設が解放されるため新鮮なゲーム体験ができるのですが、ゲーム中盤以降には目立った機能解放もなく、徐々に作業感が増していきました。使用できる仲間は協力ゲーム通信のクリア時点で8種、施設は20種程度と少ないので戦略の幅もあまり広くないです。そのため結局、毎回同じような攻め方で敵拠点を攻略していきました。難易度「おとぎ話（ノーマル）」でプレイしましたが、ゲームクリアまで苦戦することは一切なく、カジュアルに楽しめるストラテジーゲームの入門編という感じでした。

基本的なゲームの流れは夜は村の防衛戦、それ以外の時間帯は攻城戦で敵陣のネザーゲートを破壊します。そしてある程度敵陣を破壊するとムービーが挟まれてストーリーが進む感じです。ただし防衛戦は敵の攻め方が単調で、攻城戦は敵陣の構造が変わり映えしないので、だんだん作業感が出てきます。ボス戦に関してはド派手な攻撃をしてきたりと一定のやり応えがありましたが、ゲームクリアまでには目立ったボスが3体しかいないのもボリューム不足を感じます。もう少しボス戦や違った形の敵陣などを増やしてくれれば最後まで緊張感を持って楽しめたかと思います。また本作はランダム生成されるマップシステムを全面に押し出していましたが、新規セーブスロットを作るたびにランダム生成で全く新しいマップで遊べるものの、新しいゲーム体験とまではいかないのも残念でした。

オンライン協力プレイの仕様

協力プレイの特徴

1. マルチプレイ中はホストプレイヤーのストーリーのみが進行し、参加プレイヤーのストーリーは進まない
2. 参加側プレイヤーはあくまでお手伝いのため、マルチプレイ終了後に何も持ち帰れない（建築レシピ・素材など）
3. 味方プレイヤーの蘇生はできない（時間経過後、近くの拠点で自動で復活する）
4. 建築やNPC仲間の召喚に使う素材はプレイヤー間で共有
5. 連れて行けるNPC仲間はプレイヤー間で共有なので取り合いになる
6. プレイヤー各自がマップにピン立てして目的地を設定できる（※ただし同色マーカーなので分かりづらい）
7. 主人公キャラはさほど強くないためマルチプレイでは戦闘のサポートよりも素材集めなどの作業分担がメインとなる

協力プレイ環境

二人協力プレイに掛かる費用

キャンペーンモードのクリア時間

13時間

夫婦コメント&評価

夫コメント

夫「ぴろき」

• ★★★★★

  ★★★★★

グラフィックの質は高いです。マイクラシリーズが好きな方なら、ボクセルで表現される可愛らしくも美しい世界に一見の価値ありだと思います。光と影の演出や雨・雪といった天候変化もあり砂漠にあるクリーパーの住処や氷雪地帯には狼の群れが住んでいたりと広大な世界を駆けまわるのは面白いです。ただキャンペーン（ストーリー）のボリュームが少ないので対戦要素・定期的に追加される無料DLCなどのプレイも視野に入れての購入をおすすめします。また、協力プレイについても、つれていける仲間NPCの数が共有のせいで取り合いになるといった不便さがあり、さらに蘇生や回復などの分かりやすい協力要素はないので全体的に物足りない印象です。さらにホストのストーリーが進むのみでゲスト（参加プレイヤー）はマルチプレイに参加しても自分のストーリーは進まないだけでなくレベルやアイテムなど何も得られない点にも注意が必要です。

妻コメント

妻「こはく」

• ★★★★★

  ★★★★★

昼夜のサイクルに応じて昼は攻城戦・夜は防衛戦を繰り広げながらフィールド各地にある敵拠点のネザーポータルを破壊し敵勢力を減らしていくのがゲームの主な目的です。仲間NPCを数十体単位で連れ回すことができ、敵味方入り乱れる大規模な戦いを繰り広げるのが面白い一方で、そのシステムに見合った快適なゲームプレイが確立されておらず、ストレスを感じる場面が多々ありました。例えば敵陣内に橋を架ける際に僅かな角度の違いで設置できない、大量に連れている仲間NPCと重なると設置不可になるなどあまり操作性が良くないです。また、新たな施設や機能の解放のタイミングが分かりづらく、さらに実際使ってみなければどんな効果を発揮するのか分からないなど、全体的に説明不足だと感じました。ほかにも、建築やNPC召喚に必要な特定の素材を求めてマップ内をぐるぐると探し回る必要があるのも厄介でした。しかし、プレイヤーがヒーローとして扱われるストーリーはマイクラの世界観を大切にしながらも想像力を掻き立てるものであり、主人公の勇姿がオーバーワールドの住人たちの心をひとつにしていくといった内容や、ピグリンたちのユニークな姿が描かれるムービーはとても良かったです。

公式サイト

マインクラフト レジェンズ公式サイト

『マインクラフトレジェンズ』のスコア

6.5

グラフィック

7.5/10

操作性

6.0/10

ボリューム

6.0/10

ストーリー

6.5/10

オリジナリティ

6.5/10

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